2025.11.20
2024年2月29日に株式会社スクウェア・エニックスから発売された『ファイナルファンタジーVII リバース』。
公開直後、SNS上では
「作品を知らなくても楽しめる」
「世界観への入口として分かりやすい」
といった視聴者の声が多数投稿されました。これに伴い、再生数は継続的に増加しました。
本記事では、今回のアニメ制作において、複雑な設定を持つIPの世界観をどのように整理し、視聴者に伝わりやすい形へ構築したのかをまとめています。
世界観の伝達方法に課題を感じている企業の方にとって、検討材料のひとつとなれば幸いです。
目次
本作は、FF7に精通したファン層と、作品を未経験の一般視聴者の双方が物語に入りやすいよう、“二層構造”を採用したコラボアニメとして構成しています。
各パートでは、トーン・演出・情報量を明確に切り替える手法を用い、視聴者層の幅に応じたアプローチと、FF7を知る方が共通点を見出しやすい設計を取り入れています。
クラウドとティファがゴンドラで会話する、FF7で広く知られる場面をモチーフにし、パロディとして再構成した内容です。
キャラクター同士の距離感を保持しつつ、物語の核心には触れないため、世界観のみが適度に伝わる構成となっています。


作品内には、既存ファンの方が印象的なシーンを想起しやすい要素が盛り込まれており、初めて触れる方にとっては会話劇として無理なく受け取れる構成になっています。これにより、視聴者が取り込みやすい二つの入り口が形成され、結果として作品へ入り込みやすくなっています。


本作は、ゲームショップの店長と新人スタッフによる、受け答えのずれをテーマにしたコメディです。
「店員と店長」という分かりやすい関係性を軸に、専門用語の言い間違いや説明の行き違いを繰り返す構成で進行します。
キャラクターを事前に知らなくても内容を理解しやすく、視聴者が状況のずれを自然に楽しめる点が特徴です。
また、類似した表現方法としては、お笑い芸人・ナイツさんの言い間違いを用いたコントが挙げられます。世界観の一部分だけが切り取られることで、初見でも状況を掴みやすい構造になっています。

広報担当者が最も気になる点を、ひとつずつ整理します。
複雑で重厚なIPを扱うとき、最大の課題は「どこまで削ぎ落とすか」です。
今回のアニメでは、専門用語・設定の説明をほぼ排除し、
“世界観を丸ごと説明するのではなく、空気だけを伝える”
という割り切りを徹底しました。
この発想により、既存のファン層以外にも関心を持っていただける結果となりました。。
SNSでシェアされる動画には、共通点があります。
・テンポの良い会話
・思わず誰かに突っ込みたくなる展開
・「これ見て」と送りやすい尺
今回も、その導線を最初から組み込んでいます。
視聴者からのコメントや引用リポストが増加し、それに伴い再生数が伸びる動きがみられました。
当社は、作品の世界観およびファンの受け止め方を損なわないことを前提に企画を進行しています。今回の案件では、クラウド・ティファ・エアリスの関係性について、従来よりファンの間で議論されてきた点に公式として触れる方針が、大手企業側の要望として提示されました。
この要望を受け、作品の魅力やブランドの方向性を損なわない範囲を整理し、企画内容の検討を慎重に進めました。
結果として、求められた範囲での新たな表現を提示する運びとなり、双方が合意できる形で制作方針が確立しました。

一見するとコミカルなPRアニメですが、制作段階から明確な戦略を設計しています。
発売直前のプロモーションでありながら、物語の内容にはほんの少ししか触れていません。
そのうえで、世界観に関心を持っていただくために、
「説明を中心にする」のではなく「興味を喚起する」
という情報設計を採用しています。
この手法は、商材やサービスの種類にかかわらず活用できる考え方として位置づけています。

本作は、FF7を知っている方と、まったく触れたことのない方の両方が視聴しやすいように、パートごとにトーンや演出、情報量を変える二層構造でつくっています。
店長とスタッフの動画は、作品を知らない方でも状況コメディとして理解しやすい内容にしています。
一方、ゴンドラのシーンでは、原作を知る方が背景を思い出しやすいよう、印象的な要素をそのまま活かしています。
この二つの方向性がそろうことで、視聴者層が広がり、SNSでの共有が起こりやすい傾向が見られます。
SNSでは、視聴者が動画を見続けるかどうかが最初の3秒で決まりやすいと言われています。
会話から始まる構成は、視聴離脱が少ない傾向があり、各プラットフォームの仕組みとも相性の良い形式です。
当社では、企画段階からこの構成を取り入れることで、結果として完視率が高くなる傾向が見られています。
ツッコミ、感想、補足解説。
視聴者が自由に意見を書き込める余白をつくると、投稿に対する関心が続きやすくなり、結果として拡散にもつながりやすくなります。今回の動画でも、視聴者からさまざまなコメントが寄せられました。

今回のアニメ制作は、特定のエンタメIPに依存して成立したものではありません。
むしろ、多くの企業が抱える広報・マーケティング上の課題に対応できる実用的な手法だと考えています。
・専門性が高いサービスでも、短い尺で理解しやすい形に整理できます
・企業の世界観やブランドの背景を、説明的にならず自然に伝えられます
・広告費に大きく頼らず、視聴者の自主的な共有を期待できます
・大手企業案件に近い基準で、表現の安全性を確保した設計が可能です
商品説明に行き詰まりを感じている広報担当の方ほど、この手法が課題解決の一助になると感じていただけるはずです。

世界観が複雑な商品やサービスは、情報量が多く伝わりにくいことがあります。
アニメPRは、数十秒の映像で内容を整理して伝える手法として、多くの企業が活用しています。
ファニムビは、作品やブランドの設定を丁寧に整理し、初めて触れる方にも理解しやすい構成にまとめる制作プロセスを採用しています。
もし御社でも、
「うちの世界観を、もっと魅力的に伝えたい」
というお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
これまでにさまざまな分野の商材を担当してきた経験から、情報整理や見せ方に関する提案を行ってきました。
アニメと笑いを愛し、「真面目にふざける」を心に日々活動中。採用情報や制作の裏側、メンバーの“天才ぶり”を世界に発信しています。笑える採用情報から、AI時代のクリエイティブまで、ファニムビの“面白さの源”をお届けします。
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