
2025.12.18
美容医療の世界は、専門性が高く、外からは見えにくい側面があります。
その空気をやわらかくほぐし、日常に近い感覚で伝える手段として、SBC湘南美容クリニックはアニメPRに挑戦しました。
導入の背景には、担当者の「いつかアニメ制作に関わりたい」という純粋な気持ちがありました。
今回は、その制作の背景について、担当の松井さんにお話を伺いました。

お話を伺った方
SBCメディカルグループ株式会社
SBC湘南美容クリニック
経営戦略本部 商品部長
松井弘之さん
目次
松井さん:
「FUNNYMOVIE(ファニムビ)のアニメが好きだからお願いした」という気持ちが、最初の動機でした。
最初からビジネスの課題解決を意識していたわけではなく、FUNNYMOVIEのアニメへの関心が強く、以前から『モモウメ』をよく見ていました。「いつか同じような作品づくりに関わりたい」という思いが、出発点になっていました。



松井さん:
コンテンツ東京には毎年参加しているのですが、その際にFUNNYMOVIE(ファニムビ)のブースを見かけて気持ちが高まり、好きなキャラクターの缶バッジの抽選があると聞いて立ち寄ったことがきっかけでした。その出来事を機に、「実際にアニメ制作を依頼しよう」という流れになりました。
当初は売り上げやPR効果を軸に考えていたわけではありませんでした。FUNNYMOVIEの作品に触れる中で、その表現や空気感に惹かれ、「一緒に取り組んでみたい」という気持ちが自然と生まれていました。他社とは異なるスタートかもしれませんが、この思いが導入前の背景として大きな役割を担っていました。


松井さん:
最初に驚いたのは、“台本から作る”という進め方でした。アニメ制作と聞くと、絵コンテが最初にあって、そこに声を合わせていく流れをイメージしていたんです。でもFUNNYMOVIEでは逆で、最初に“会話の台本”が届きます。漫才のようにテンポの良いやり取りで、読んでいるだけで情景が浮かんでくる内容でした。
そこから毎週のように企画やコンテが共有されるので、『次はどんな展開になるんだろう』『どう広がっていくんだろう』と自然と楽しみが増えていきました。打ち合わせの日が近づくと、こちらから話したくなるくらいでした。
こちらのリクエストにも柔軟に対応していただき、『このキャラクターはこうしたい』『雰囲気はモモウメやミーコさんのようにしたい』といった具体的な要望も丁寧に取り入れてくださいました。
制作が進むほどに、頭の中で描いているイメージがどんどん明確になっていき、『このシーンはどんな表情になるんだろう』『どんなテンポで描かれるんだろう』と考える時間が増えました。制作チームが描いている世界観と、こちらの想像が徐々に重なっていく感覚があり、その過程がとても心地よかったです。
毎回、提案内容が丁寧にまとめられ、制作が進むたびに新しい発見がありました。FUNNYMOVIEとの制作は、常に前向きに取り組める時間でした。

――完成したアニメをご覧になった時、社内の反応はいかがでしたか?
松井さん:
社内では前向きな感想が多く寄せられていました。広報やマーケティングのメンバーからは、「こういう仕事に取り組みたかった」という声が相次ぎました。美容医療と言って医療なので、どうしても“固い業界”という印象があり、私たちも日頃から表現が堅くなりやすいと感じていました。今回のアニメは、その空気を自然に和らげる役割を果たし、社内に明るい雰囲気をもたらしていたように思います。
社内の反応がこれほど前向きだったことが特に印象に残っています。「自社でもこういった取り組みができる」という声が広がり、全体のモチベーションにも影響していると感じました。


――社外の反応はいかがでしたか?
松井さん:
取引先の方々にもアニメをお見せする機会が多かったのですが、皆さんよく笑ってくださっていました。「湘南美容クリニックがこうしたPRを行うのは新鮮だ」と言われることが多く、意外性を楽しんでいただけた印象があります。

――クリニックの待合室でも放映されているんですよね。
松井さん:
はい、放映しています。待ち時間はどうしても退屈になりがちな場面ですが、アニメをご覧になって思わず笑っていただけたり、自然と商品への興味につながったりと、相性の良さを感じています。医療という“固めの空間”にも無理なく馴染んでいる点が特徴だと思います。

松井さん:
今回、最も神経を使ったのが薬機法に関わる表現でした。扱っているのが化粧品やサプリの領域なので、「若返る」「治る」といった直接的な表現はNGです。そのため、どこまで言えるのか、どこからが言えないのかを常に確認しながら進めていました。
その中で、脚本と演出によって、法律を守りつつ商品に対する印象が自然に伝わるように調整されていました。禁止表現を避けながらもニュアンスが損なわれないよう、言葉選びやキャラクター同士の掛け合いが丁寧に組み立てられていた印象です。
松井さん:
また、アニメ表現だからこそ実現できる点も多くありました。実写では難しい“グレーゾーンの扱い方”が、アニメの特性を生かすことで過度にならず、上品さを保ちながら成立していました。制約が多い中でも、表現に柔らかさを持たせられたのは、脚本と演出の工夫が大きく作用していたと感じています。

松井さん:
今後も、“FUNNYMOVIEらしさ”を存分に発揮していただきたいと考えています。私たちは、商品の説明を前面に出すよりも、まずは視聴者の方に「面白い」と感じていただけるコンテンツを通じてファンを増やしていく方針を続けていきます。
実際に、クリニックの待合室でもアニメを放映していますが、あのような場面で“少し楽しい時間”を提供できることは、大きな価値が生まれていると感じています。そこから興味を持っていただき、商品を知っていただくきっかけにつながれば嬉しく思います。
今後は、新しい層へのリーチやブランドの好感度向上にもつながるよう、さらに幅広い場面で活用していきたいと考えています。


松井さん:
アニメ広告に関心があるものの、踏み出せずにいる企業の方には、「まずは一度制作してみてください」とお伝えしたいです。
商品説明に寄せすぎず、コンテンツとして楽しめる方向性を意識すると、FUNNYMOVIEの提案する表現が活きやすくなります。
笑いや親しみやすさを盛り込みながら、企業の“らしさ”を無理なく伝えられる点が特徴的で、アニメという手法だからこそ見える表現の幅を実感しました。
実際に制作を進めることで、企画段階では気づけなかった視点や可能性が浮かび上がります。
そこから、新しいコミュニケーションの形につながることもあります。
一歩踏み出すことが、次の展開を生むきっかけになります。
その理由は、FUNNYMOVIEが創作ではなくドキュメンタリー形式のアニメを手がけているためです。サービス紹介の過程で、実際に起きた出来事を丁寧に取材し、エピソードとして映像化していきます。
取材を受ける側にとっては、自分の体験を言葉にするプロセスが楽しさにつながり、制作する側にとっても、現場から生まれるエピソードをもとに構築する工程が魅力的です。
会話やセリフが自然に感じられるのは、リアルな体験を基礎にして構成しているからです。この手法は、『モモウメ』の制作期から続けてきた特徴でもあります。
取材を通じて見えてくる“本当の物語”を形にしたい方は、ぜひFUNNYMOVIEへご相談ください。
アニメと笑いを愛し、「真面目にふざける」を心に日々活動中。採用情報や制作の裏側、メンバーの“天才ぶり”を世界に発信しています。笑える採用情報から、AI時代のクリエイティブまで、ファニムビの“面白さの源”をお届けします。
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