広告制作事例

2025.10.18

『FF7リバース』を知らなくても笑えるアニメ!“なんとなく雰囲気が掴めるPR”

フクザワマキコ

ネタバレなしで“笑えるFF”をつくる挑戦

2024年2月29日に株式会社スクウェア・エニックスから発売されたファイナルファンタジーVII リバース
1997年に発売された名作RPG『ファイナルファンタジーVII』のリメイク3部作の第2作で、魔晄都市ミッドガルを脱出した主人公・クラウドたちの新たな旅路を描く。チョコボで草原を駆けぬけ、広大な世界を自由に探索できるオープンワールド的要素や、仲間との連携バトルなど、原作ファンも新規プレイヤーも楽しめる壮大な作品だ。

クラウドは、無口で不器用ながらも芯の強い青年で、物語の中心的存在。ティファは彼の幼なじみで、明るく社交的、しかし内に秘めた優しさと強さを持つ女性だ。二人の関係は、シリーズを通してプレイヤーの心を掴む重要な要素であり、愛要素や仲間としての関係性など、物語を象徴する重要な存在。

今回話題を集めたのは、そんな『FF7リバース』の“ネタバレせずに作品の雰囲気が伝わるPR動画”として制作された公式ショートアニメなんとなくわかるかもしれない!ファイナルファンタジーVII リバース」。手がけたのは、アニメ制作を得意とする制作会社ファニムビ。

動画ではクラウドの不器用さとティファの明るさという対照的な性格が、短い掛け合いの中でユーモラスに描かれている。

クラウドとティファがゴンドラデート中に、ある“うっかり発言”をきっかけに口論を始めてしまう。原作の名曲が流れる中、テンポの良い掛け合いが展開され、「これが公式という狂気」「原作BGMそのままでこの会話繰り広げるの面白すぎる」とSNSで話題に。


再生回数は79万回以上再生(2025年10月時点)。ゲームの壮大な世界観を壊すことなく、ユーモアで“作品を知らない人も楽しめる”仕掛けに挑戦した一本だ。

ストーリー概要と制作意図

冒頭3秒で笑わせる導入設計

動画の始まりは、ティファが「ロマンチックだな」と呟くデートシーン。ティファはクラウドの幼なじみで、明るく社交的ながらも芯の強い性格。クラウドの不器用なうっかり発言に反応し、思わず口論が始まる場面だ。クラウドは感情を表に出すのが苦手だが、内面では仲間や大切な人を守ろうとする強さを持っている。

ファニムビが意識したのは、最初の3秒で笑わせて引き込むテンポ感。ゲームを知らない人でも「これ、カップルの痴話げんかとして面白い」と感じられる構成にすることで、FFファンと新規層の両方に届くよう工夫した。
『FF7リバース』のサイドストーリーを描きながら、BGMや演出は原作を忠実に再現。キャラクターの“素の表情”を引き出す構成に仕上げたことで、笑いと没入感を両立させた。

ファニムビの工夫:ファンも初見も置き去りにしない脚本構成

「ウケ×伝わる」演出の精度

ファニムビが大切にしたのは、ただの“パロディ”ではなく、“作品を尊重したうえでの遊び心”だ。
脚本では、登場キャラのセリフ一つひとつに緻密な計算がある。「クラウドがティファを“エアリス”と言い間違える」という一見コメディな展開も、FFシリーズを知る人には思わずニヤリとさせる名シーンの再解釈。
だが、知らない人が見ても「カップルの痴話げんか」として笑える普遍性を持たせている。

また、テンポと間の演出にもこだわった。声のトーンや沈黙の一拍を丁寧に設計し、アニメならではの“名前を間違えてしまった後の会話の気まずさ”をリアルに再現。「BGMは本編と一緒なのに内容は修羅場ギャグ」というギャップが、動画全体の笑いを引き立てている。

視聴者からは「何これ!本編と全く違うテイストで超ウケる!!」「これが気に入ってしまってつい買ってしまったw」と絶賛のコメントが寄せられた。ファニムビは、“笑いの中に本質を伝える”演出力を持ち味として、エンタメから企業PRまで幅広い領域で活用している。

ユーザーの反応と拡散力

YouTubeに公開されたこの動画は、再生数も上々。
コメント欄には、
「アニメーション系のチャンネルの動画かと思ったら公式ですごい衝撃」
「これ地上波CMで流して欲しいw」
などの声が並ぶ。

長年にわたり磨いてきた“短時間で伝わる構成技術”を、ゲームPRという新しい分野に応用。ユーザーの反応からも、その表現手法の可能性が示された。

まとめ:ユーモアで世界観を届ける新しい告知手法

重厚な世界観を持つ名作ゲームほど、実は情報発信が難しい。だがファニムビは、重厚な作品世界をユーモアでやわらげ、幅広い層が自然に楽しめる入口を設計した。

ネタバレを避けつつ作品の魅力を伝える構成は、“アニメ表現による告知手法”の有効な一例といえる。

クラウドとティファのキャラクター性を活かしつつ、誰でも理解できる笑いと演出で届ける。今回の動画制作は、「楽しさと理解を両立させるPR手法」として、今後の多様な領域で活用が期待される。

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