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2026.02.13

アニメーター採用で評価されるポートフォリオとは?採用側の本音と合格へのチェックポイント

フクザワマキコ

アニメーターの採用選考において、「どんなポートフォリオが評価されるのか分からない」「一生懸命作ったのに、なぜ通らないのか理由が見えない」そんな不安を感じていませんか。

実は、アニメーター採用で見られているのは、単純な画力や作品数だけではありません。採用担当者はポートフォリオを通じて、その人が現場に入った際、どのように考えて、どのように動けるアニメーターなのかを読み取ろうとしています。

この記事では、採用側の視点からアニメーターを採用する際に「どこを見ているのか」「評価されやすい特徴」「逆に落ちやすい共通点」を、初めての方にも分かりやすく解説します。アニメーターとして次の一歩を踏み出す前に、ぜひ採用側の「本音」を知ってください。

アニメーター採用においてポートフォリオが重視される理由

履歴書・職務経歴書より重要視される理由

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメーターの採用選考において、一般的な就職活動で重視される学歴や過去の職歴は、実のところ参考情報の域を出ません。極論を言えば、どれだけ名門の大学を卒業していても、どれだけ立派な企業に籍を置いていた経歴があっても、ポートフォリオから「描く力」「キャラクターを動かすセンス」が感じられなければ、採用に至ることはまずありません。

ポートフォリオは、クリエイターにとっての「名刺」であり、同時に「プロとしての実力を証明する唯一の証拠」です。履歴書に書かれた言葉ではいくらでも経験を飾ることができますが、映像や絵は嘘をつけません。自分の持てる技術と感性を、視覚情報として一瞬で相手の脳内に突きつける。その圧倒的な説得力こそが、採用の合否を決定づける最大の要因となります。いわば、言葉よりも「形」で語る力が求められているのです。

面接前に合否が決まるケースもある

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメ制作会社には、日々全国から膨大な数の応募が届きます。採用担当者は、制作業務という多忙なスケジュールの合間を縫ってそれらをチェックしなければなりません。そのため、届いたポートフォリオのすべてのページを等しく熟読してくれるとは限りません。実際には、最初の数ページ、あるいは動画作品の最初の10秒程度を見た段階で、「この人に会うべきか、そうでないか」を直感的に、かつシビアに判断しています。

つまり、ポートフォリオはそれ自体が「一次試験そのもの」であるという認識を持つべきです。「ポートフォリオに多少不備があっても、面接に呼んでもらえれば詳しく説明できるから大丈夫」という甘えは、プロの世界では通用しません。ポートフォリオを開いたその瞬間の印象だけで、あなたのクリエイターとしての価値の8割が判断されている。そのくらいの危機感を持って作り込む必要があります。

ポートフォリオは「作品集」ではなく「判断材料」

アニメーター採用 ポートフォリオ

ここが最も重要な視点ですが、ポートフォリオはあなたが自分の好きなものを自由に集めた「思い出の作品集」ではありません。採用側にとっての、「この人は自社の戦力として計算できるか?」「クライアントの要望に応えられる技術があるか?」を検討するための、極めて実務的な判断材料です。

自分が描きたいもの、見せたいものだけを並べるのではなく、相手(採用担当者)が「この人に今のプロジェクトのこのカットを任せたい」と具体的にイメージできる情報を、整理して提示する必要があります。
この「相手視点」や「情報のデザイン」が欠如していると、どれだけ画力が高くても「仕事としては使いにくい」と判断され、不採用になってしまいます。プロのアニメーターを目指すなら、まずは自分の才能を相手に正しくプレゼンする意識を持つことが、合格への近道となります。

採用側はポートフォリオのどこを見ているのか

最初にチェックされるポイント

アニメーター採用 ポートフォリオ

採用担当者がポートフォリオを開いて、真っ先にチェックするのは、実は「基礎の基礎」であるデッサン力や空間把握能力です。
アニメーションという表現は、キャラクターが三次元的な空間の中で生き生きと動くことが大前提となります。そのため、パース(遠近法)が根本から崩れていないか、人体の骨格や筋肉の構造を正しく理解して描けているかは、プロのアニメーターとして最低限クリアしていなければならない「入り口のハードル」となります。

また、意外と見落としがちなのが、作品全体の「丁寧さ」です。一本の線に迷いがないか、色塗りの境界線が雑になっていないかといった技術面はもちろん、デジタル提出であれば「ファイル名が分かりやすく整理されているか」、冊子であれば「ページが指紋や汚れなく管理されているか」といった点も重要です。採用側は、こうした細部から「この人は現場に入った後、一つひとつのカットに対して誠実に、几帳面に向き合ってくれるだろうか」という仕事へのスタンスを敏感に読み取っています。

全ページを細かく見ているわけではない

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメーター志望者の多くが抱いている誤解の一つに、「送った作品はすべて、最初から最後までじっくり見てもらえるはずだ」というものがあります。しかし、現実は非常にシビアです。特に応募が殺到する制作会社の場合、採用担当者は膨大な数のポートフォリオをパラパラとめくりながら、「キラリと光るもの」があるページを瞬時に探します。

そのため、ドラマのクライマックスのように「後半に自信作を隠しておく」という構成は非常に危険です。最初の数ページ、あるいは動画の冒頭数秒で「おっ、この人は他の応募者とは違うぞ」と思わせるフックがなければ、後半までたどり着く前にブラウザを閉じられたり、次の志望者の作品へ移られたりしてしまいます。最も自信のある作品、あるいは自分が一番得意とするスタイルの作品を、必ず冒頭に配置する勇気を持ってください。

短時間で伝わる構成が重要な理由

アニメーター採用 ポートフォリオ

採用担当者が一人のポートフォリオの合否判定にかける時間は、平均して数分、早ければわずか1分以内です。その極めて短い時間の中で、あなたの強みが「キャラクターデザインのセンス」なのか、「ド派手なアクションの動き」なのか、あるいは「背景やエフェクトの緻密さ」なのかを、一目瞭然に理解させなければなりません。

情報の優先順位を明確にし、余白を活かした見やすいレイアウトを心がけること。実は、この「ポートフォリオの構成力」そのものが、アニメーション制作における「画面の構成(レイアウト能力)」「物語の緩急をつける演出能力」の証明になります。見やすいポートフォリオを作れる人は、視聴者に伝わりやすい映像を作れる人であると、採用側は高く評価するのです。

アニメーター採用で評価されやすいポートフォリオの特徴

画力より「動きの理解」が伝わる作品

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメーターに求められる真の才能とは、一枚の静止画としての美しさだけではありません。最も重要なのは、時間が流れる中で「どう動くか」という設計図を正しく描けるかどうかです。

例えば、キャラクターがパンチを繰り出す一連の動作において、「予備動作(タメ)」「インパクト」「フォロースルー(残身)」という一連の理屈が物理法則に則って通っているか。重力による加速や、急に止まった時の慣性を感じさせる描き方ができているか。こうした「動かすための工夫」が見えるポートフォリオは、採用側の目に非常に魅力的に映ります。

たとえ一枚の絵であっても、その絵を見た瞬間に「この直前にはこう動いていて、この後にはこう動くだろうな」という前後の時間軸が自然と想像できる作品。それこそが、アニメーション制作の現場で強く求められる「動きの理解力」の証明となります。

キャラクターの感情や意図が読み取れるか

アニメーター採用 ポートフォリオ

ただ形が整っていて、デッサンが正確なだけの絵よりも、採用担当者の心を動かすのは「このキャラクターは今、何を考えているのか」という感情がダイレクトに伝わる絵です。

例えば、ただ「悲しい」という言葉を説明するために涙を描くのではなく、悲しみを必死に堪えている時の唇の震えや、怒りを押し殺している時の肩の不自然な上がり方、あるいはその人物の性格が表れる歩き方のクセなど、細やかな「芝居(演技)」の意図が感じられる作品です。

こうしたキャラクターへの深い洞察力が感じられるポートフォリオは、演出家や監督から見て「この人は演出の意図を汲み取って、映像に命を吹き込んでくれる」という信頼に繋がります。技術の巧拙を超えた、人間を描くための「表現力」こそが、プロへの道を切り拓く鍵となります。

作品にコメント・説明が添えられている

アニメーター採用 ポートフォリオ

ポートフォリオの中に、「この作品は、〇〇というテーマで、ターゲットに〇〇を感じさせる意図で制作しました」「このカットの制作時間は〇時間です」「使用したソフトやツールは〇〇です」といった丁寧な説明が添えられていると、採用側は選考の精度を格段に上げることができます。

なぜなら、完成した絵そのもの以上に、その制作の背景にある「本人の思考プロセス」を知りたいと考えているからです。なぜこの色を選んだのか、なぜこの構図にしたのかという根拠が論理的に説明されていれば、それはプロとして仕事をする上での高いコミュニケーション能力の証明になります。

たとえ未完成の習作であっても、「今回は特に足の筋肉の動きにこだわって練習した」という一言があるだけで、それは立派なアピールポイントになり、あなたの伸びしろを伝える材料となるのです。

ポートフォリオに必ず入れておきたい要素

代表作として最初に見せるべき作品

アニメーター採用 ポートフォリオ

ポートフォリオの顔となる巻頭・冒頭部分には、今の自分が持っている「最高の技術と情熱」をすべて注ぎ込んだ、渾身の一作を配置してください。ここは第一印象を決める最重要ポイントです。

作品のジャンル自体は、ギャグ、シリアス、ド派手なアクションなど、あなたが最も得意とするもので構いません。大切なのは、その一作が「私はこの会社に入ったら、こういう仕事がしたいです」という明確な意思表示になっていることです。

採用担当者は、最初の1ページを見るだけで「この人はうちのラインに合うか、あるいは新しい風を吹かせてくれるか」を測っています。中途半端な作品でページ数を稼ぐくらいなら、最高の一枚・一動画を冒頭に突きつける方が、プロの世界でははるかに高く評価されます。

原画・動画・ラフなど工程が分かる資料

アニメーター採用 ポートフォリオ

多くの志望者が「綺麗な完成図」だけを並べてしまいがちですが、実はその裏側にある「ラフスケッチ」「タイムシート」「レイアウト」といった制作過程の資料こそ、採用担当者が喉から手が出るほど見たい情報です。

特にアニメーター採用の現場では、丁寧に清書されたクリンナップ後の線よりも、ラフの段階の「筆致の勢い」や、どの線を生かし、どの線を捨てたかという「線の選択」に、そのクリエイターの本質的な実力が現れると考えられています。

どのように試行錯誤し、どのような課題を解決して最終的な形へとたどり着いたのか。その「思考のプロセス」を可視化することで、一時の偶然ではない、揺るぎない実力の底打ちを証明することができます。設計図が描けるアニメーターであることを、ラフや中間の工程資料を通じてアピールしましょう。

自主制作・オリジナル作品の役割

アニメーター採用 ポートフォリオ

既存の有名作品を真似た模写は、基礎力を示すためには有効ですが、それだけでポートフォリオを埋めてはいけません。必ず「自分自身でゼロから考えたオリジナル作品」を組み込んでください。

オリジナル作品は、あなたの「作家性」や、どのようなものに興味を持っているのかという「関心の対象」を映し出す鏡です。どんなキャラクターを愛し、どのような世界観を美しいと感じ、どんな物語を紡ぎたいのか。その人自身の内側から溢れ出た熱量は、時に技術的な未熟さを補って余りあるほどの強烈な魅力となり、採用担当者の心を動かします。

「この人と一緒に新しいコンテンツを作ってみたい」と思わせる最大の武器は、誰の模倣でもない、あなただけのオリジナル作品の中にこそ眠っているのです。

よくある評価が下がるポートフォリオの共通点

量は多いが意図が伝わらない

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメーター志望者の中には「とにかくたくさん作品を入れれば、それだけ努力と熱意が伝わるはずだ」という誤解を抱いている方が少なくありません。

しかし、採用の現場において、情報の詰め込みすぎは逆効果になることが多々あります。 クオリティにバラつきがある作品が何十枚も続いてしまうと、採用担当者は「この人の本当の実力はどこにあるのか?」という判断に迷ってしまいます。

また、似たような構図のデッサンやキャラクター画像が延々と続くと、見ている側は次第に退屈し、集中力が切れてしまいます。大切なのは、あなたのスキルを多角的に見せるための「厳選」です。「何を載せるか」と同じくらい「何を載せないか」を真剣に考えること。

自分の作品を客観的に精査し、意図を持って構成を絞り込む能力も、プロのアニメーターに求められる重要な資質の一つなのです。

模写・トレースだけで構成されている

アニメーター採用 ポートフォリオ

練習方法としての模写やトレースは、プロの技術を盗むために非常に有効な手段です。しかし、ポートフォリオの大部分が既存の有名キャラクターやアニメの模写で占められていると、採用担当者は「この人は自分の力で考えることができないのではないか」という不安を抱きます。

プロのアニメ制作の仕事は、白紙の状態から新しい動きを作り出し、設定に合わせた表情をゼロから生み出すことの連続です。既存の絵を写す技術がどれほど高くても、それは「コピーの精度」でしかありません。模写を入れる場合は、あくまで「人体の構造を理解している証拠」として一部に留めるべきです。

あなたの本当の価値は、自分の視点で世界をどう捉え、どう描いたかというオリジナル作品の中にこそ宿ります。借り物のデザインではない、あなた自身の線を見せることを恐れないでください。

応募先の会社を意識していない内容

アニメーター採用 ポートフォリオ

これも非常に多い失敗例ですが、応募先の制作会社がどのような作品を作っているのかを全く考慮せず、一律同じ内容のポートフォリオを送ってしまうケースです。

例えば、デフォルメが効いたコミカルで激しい動きを得意とするギャグアニメ中心の会社に対し、静止画としての美しさだけを追求した厚塗りの美麗イラストばかりを見せても、「うちの現場で活躍している姿がイメージできない」と判断されてしまいます。

これは、クリエイターとしての能力以前に、相手の会社に対するリサーチ不足=志望度の低さと受け取られかねません。全ての作品を差し替える必要はありませんが、相手の作風に合わせて見せる順序を変えたり、その会社が求めているであろう要素を強化した作品を1点でも追加したりする工夫が必要です。

相手への敬意を欠いた「使い回し」のポートフォリオは、選考において大きなマイナス要因となります。

未経験・若手アニメーターは何を見せればいいか

完成度より「基礎力」と「伸びしろ」

アニメーター採用 ポートフォリオ

未経験からアニメーターの門を叩く際、最初から現役のプロと並ぶような完璧な完成度を求めている会社は、実はそれほど多くありません。それよりも採用担当者が厳しくチェックしているのは、デッサン、パース(空間把握)、クロッキーといった「基礎の基礎」がどれだけ地道に固められているかという点です。

アニメーションは、一つの作品を作るために数千、数万枚という絵を描き続ける仕事です。基礎が揺らいでいると、現場に入ってからどれだけ技術を教えようとしても、途中で限界が来てしまいます。逆に、シンプルな立ち姿や、ただ「歩く」という動作を解剖学的に正しく、違和感なく描ける基礎力があれば、プロとしての成長は約束されたようなものです。

派手なエフェクトやデジタル処理で画面を華やかにして実力を誤魔化すのではなく、骨格の捉え方や空間の捉え方が伝わる、素朴ながらも丁寧な素描をしっかりと見せてください。それが最大の「伸びしろ」の証明になります。

今できることを正直に見せる重要性

アニメーター採用 ポートフォリオ

自分を少しでも良く見せたいという気持ちから、講師や知人のアドバイスを過剰に取り入れた作品や、数ヶ月という膨大な時間をかけて実力以上に、奇跡的に仕上がった作品だけでポートフォリオを構成するのは避けるべきです。

なぜなら、アニメ制作は「締め切り」という制約の中で一定のクオリティを出し続ける仕事だからです。 入社した後に「ポートフォリオのレベルと、現場で描く実力が違いすぎる」と判断されてしまうのは、会社にとっても、そして何よりあなた自身にとっても非常に不幸なことです。

今の自分にできること、そして現時点で苦戦していることを正直にポートフォリオの中で提示する誠実さを持ってください。「ここまでは描けますが、ここから先は現在勉強中です」という等身大の姿を見せることは、プロとしての自己分析ができているという高い評価に繋がり、長期的な信頼関係の第一歩となります。

学習姿勢が伝わるポートフォリオとは

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメ業界は、ベテランになっても一生勉強が続く厳しい世界です。
そのため、若手採用において「学ぶ意欲と習慣」があるかどうかは、技術の巧拙以上に重要な判断基準となります。「最近はこのパースの苦手意識を克服するために、毎日欠かさず30分の背景クロッキーを続けています」といった、日々の積み重ねや試行錯誤のプロセスが見える資料を、ぜひポートフォリオの後半に添えてください。

日付が入った練習用のスケッチブックのコピーなどは、あなたがどれだけの熱量でアニメーションに向き合ってきたかを示す、何より雄弁な証拠になります。今の実力が目標に届いていなくても、課題を見つけ、それを自力で克服しようとする「向上心のサイクル」が回っている人。
そんな人は、どの制作会社も「喉から手が出るほど欲しい」将来の戦力として高く評価されるのです。

企業ごとにポートフォリオは変えるべきか

すべて使い回すのが危険な理由

アニメーター採用 ポートフォリオ

アニメーターとして活動したいという焦りから、一つのポートフォリオを完成させ、それを数十社にそのまま一斉送信してしまう方がいます。
しかし、このような完全な使い回しは非常に危険であり、採用確率を著しく下げてしまう戦い方です。

なぜなら、アニメ制作会社は一括りではなく、企業ごとに求めているアニメーター像や、大切にしている美的感覚が根本から異なるからです。
例えば、実写に近い「リアリティと緻密な空間描写」を追求する会社と、極限まで省略された「デフォルメの面白さとギャグのテンポ」を追求する会社に、全く同じ作品を同じ順番で見せるのは、営業の世界で言えば「相手の悩みやニーズを一切無視して、自分の売りたい商品を一方的に押し付ける」のと同じです。

相手が何を求めているのかを想像し、自分の手札の中から最適なものを選び出すプロセスは、クリエイターとしてのプロ意識の表れでもあります。

制作会社ごとの作風・考え方を意識する

アニメーター採用 ポートフォリオ

応募ボタンを押す前に、必ずその制作会社が過去に手がけてきた実績や、SNSで発信しているクリエイターの声を徹底的にリサーチしてください。
「この会社のアニメには、指先の動き一つにこだわるような芝居の細かさがあるな」とか、「背景とキャラクターの馴染ませ方に独特の美学があるな」といった特徴が見えてくるはずです。 その特徴を掴んだら、手持ちの作品の中から、その会社のニュアンスに近いものをポートフォリオの前半、あるいは目立つ位置に配置し直しましょう。

もし似た作品がなければ、その会社のためだけに一枚、ターゲットを意識した描き下ろしを追加するのも手です。採用担当者がページを開いた瞬間、「あ、この人はうちの作品のテイストを分かっている」と感じさせる。そのわずかなひと手間で、数多の応募者の中からあなたの優先順位は劇的に上がります。

最低限調整すべきポイント

アニメーター採用 ポートフォリオ

「企業ごとに変えるべき」と言っても、すべての作品をゼロから作り直す必要はありません。実は、作品の並び順を入れ替えるだけでも、ポートフォリオ全体の印象はガラリと変わります。

相手が求めているスキルを一番最初に見せる。これだけで情報の伝達効率は最大化されます。 さらに、デジタル提出であっても紙の冊子であっても、表紙や中扉のコメント、あるいは志望動機に触れるテキストを応募先に合わせて丁寧に書き換えてください。

「貴社の〇〇という作品の、こういう表現に感銘を受け、自分もこうした貢献がしたいと考えました」という言葉が添えられているだけで、採用側には「うちの会社のために、わざわざ準備をしてくれたんだな」という熱意と誠実さがしっかりと伝わります。
その「一社に対する丁寧な向き合い方」こそが、最終的に選考を通過する決め手となるのです。

FUNNYMOVIE(ファニムビ)のアニメーター採用視点

技術よりも一緒に作れるかを重視する理由

funnymovie

FUNNYMOVIE(ファニムビ)の採用において、私たちは単に「絵が非常に上手い人」や「ツールを完璧に使いこなせる人」だけを求めているわけではありません。もちろん基礎的な画力は大切ですが、それ以上に私たちが最も重視しているのは、「面白さを一緒に追求できるパートナーになれるか」という点です。

アニメーション制作は、決して一人で完結するものではなく、多くのクリエイターがバトンを繋いでいくチームプレイです。

特にファニムビでは、編集者やアニメーターが企画段階から積極的に意見を出し合い、「どうすればもっと視聴者が笑ってくれるか」を議論する文化があります。
自分のこだわりを一方的に押し通すのではなく、仲間のアイデアに柔軟に乗り、そこに自分なりのエッセンスを加えてさらに面白く膨らませる、そんな「共創の精神」を持った方を私たちは求めています。

技術は入社後にも磨けますが、この「一緒に面白がれるマインド」こそが、ファニムビで活躍するための最大の才能だと考えているからです。

自社コンテンツ・企業案件の両立視点

アニメーター大谷

私たちは、SNSでバズを生む自社オリジナル作品と、企業の課題を解決する広告・PR動画の両方を手がけています。そのため、ポートフォリオからは二つの異なる視点を感じたいと思っています。

一つは、クライアントの要望や制約という「決められた枠組み」の中で、期待を上回る120%の成果を出そうとするプロとしての職人魂です。
そしてもう一つは、何もない真っ白な状態から「新しい笑い」や「驚き」を生み出そうとする、子供のような純粋な遊び心です。

例えば、解剖学的に正確な真面目なデッサンが並んでいるすぐ隣のページに、思わずクスッとしてしまうようなシュールな落書きや、実験的な短いアニメーションが添えられている。そんな、規律と遊び心の両方を持ち合わせた多面的な魅力を持つクリエイターに、私たちは強く惹かれます。

ポートフォリオから見たいこと

ファニムビ_社内アニメ

私たちがあなたのポートフォリオを通じて見たいのは、決して表面的な完成度だけではありません。作品の端々に宿る「なぜこの動きを選んだのか?」「どうすれば視聴者がもっと驚き、喜んでくれるか?」という、あなたなりの思考の痕跡、すなわち「意図」を見たいのです。

豪華な装丁で飾る必要も、最新の派手なエフェクトで塗り固める必要もありません。たとえ線が少し拙かったとしても、そこに「ここを見てほしい!」「ここを工夫した!」という熱いメッセージが込められていれば、それは私たちの心に必ず届きます。

あなたの「おもしろい」に対する誠実さと、アニメーションという表現に対する純粋な愛。それらが真っ直ぐに伝わってくるポートフォリオを、私たちは心から楽しみに待っています。

まとめ|アニメーター採用で通るポートフォリオとは

正解を探すより、意図を伝える

ポートフォリオ作りに「これさえやれば必ず合格する」という唯一無二の正解は存在しません。しかし、合格に近づくための確かな道筋はあります。

それは、画力という技術の見せびらかしに終始するのではなく、「自分はどのようなアニメーターであり、貴社において具体的にどのような貢献ができるのか」という明確な「意図」を伝えることです。
採用担当者は、あなたの絵を通じてその奥にある「面白さの設計図」を読み取ろうとしています。

なぜその構図を選び、なぜそのタイミングで動かしたのか。自分の思考プロセスを整理し、相手に分かりやすく提示することを常に心がけてください。その配慮こそが、プロとしての第一歩となります。

ポートフォリオは面接の代わりになる

優れたポートフォリオは、あなたが言葉を尽くして自分を語るよりも、はるかに雄弁にあなたのクリエイターとしての魅力を語ってくれます。

作品を選ぶセンス、ページをめくる際のリズム感、情報の整理の仕方、そして何より細部にまで宿る圧倒的な熱量。
そのすべてが、あなたの人間性や仕事への向き合い方としてシビアに評価されます。「ポートフォリオは自分そのものである」という意識を持って、一冊の作品集として丁寧に磨き上げてください。

次につながる準備としての考え方

たとえ一度の応募で良い結果が得られなかったとしても、真剣に作り上げたポートフォリオが無駄になることは決してありません。それは、今のあなたの現在地を正確に記した、世界に一つだけの大切な記録です。

他者からのフィードバックや市場の反応を冷静に受け入れ、作品を入れ替え、構成を何度も練り直す。その苦しい試行錯誤の過程そのものが、あなたをより強靭で優れたクリエイターへと成長させてくれます。

まずは一歩、今の自分の「最高」を形にすることから始めてみませんか。
その勇気が、未来のアニメ業界を彩る新しい才能へと繋がっていくはずです。

FUNNYMOVIEでは
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