日本の日常生活で「荷馬車」って概念が頭によぎること、なさすぎ【リスクワ】

長井杏奈

今日は、ちょっくらアカデミックな雰囲気でお届けしてみようかと思います。

みなさん、「本末転倒」という言葉、知ってますよね?

ダイエットのために2駅前で降りて頑張って歩いたのに、お腹が空いてその足でラーメン屋さんに入っちゃったりするあれです。

……なんだか「ちょい達成感めちゃ慢心♪」という歌声が聴こえてきそうなエピソードですが。

本末転倒という言葉はどこから生まれた?

小学館 デジタル大辞泉によると、本末転倒とは「根本的で重要なこととささいでつまらないことを取り違えること」とあります。

この言葉、語源は鎌倉時代までさかのぼるそう。

当時の仏教では、メインとなるお寺を本山、本山から派生して生まれたお寺を末山と呼んでいました。

本来であれば本山がもっとも栄えているものですが、檀家さんをものすごい勢いで増やす末山もあり、本山を超えることがあったそう。

このことから、「本」と「末」が逆転した状態を本末転倒と呼ぶようになりました。

外国語の本末転倒、かっこよすぎて本末転倒感なさすぎ

この本末転倒という言葉、英語ではput the cart before the horseと言います。

直訳すると、「馬の前に荷馬車を置く」です。

荷馬車とは、馬の後ろに取り付ける、人や物を運搬するための車両。

もちろん、馬の前に置いては意味がありません。

なんか……ナチュラルに荷馬車というものがことわざに出てくるの、外国語感があってかっこいい。

日本で馬が出てくることわざといえば、「馬の耳に念仏」とかですからね。

念仏て。日本が過ぎる。

せっかくなので、他の言語でも調べてみました。

ロシア語はСтавить телегу впереди лошади、スウェーデン語はSätta vagnen framför hästen、ギリシャ語はΒάζω το κάρο μπροστά από το άλογο、それぞれ「馬の前に荷馬車を置く」を意味しています。

フランス語はMettre la charrue avant les bœufsで、直訳すると「雄牛の前に犂(すき)を置く」です。

雄牛の前に犂を置く???

現代日本でピンと来ないにもほどがある。

犂というのは農具の一種で、田畑を耕すときに使うものらしいです。

ハンガリー語はFelfordítja a kocsijátで「荷車をひっくり返す」という意味、もはや本末転倒というより「荒くれもの」みたいな雰囲気です。

ベンガル語はহাতে হাতি ঘোড়াで「手に象と馬」、もう何がなんやらさっぱりわかりません。

やっぱり文化や生活習慣が違うと、同じ意味を持つことわざも全然異なる言い回しになりますね。

そこへきて、中国語の本末倒置は「もとの場所と逆にする」、韓国語の주객전도は「主と客が入れ替わる」。

なんて想像しやすいんでしょう。

やっぱり私たち、同じ東アジアという場所で生きているご近所同士なんですね。

荷馬車は馬の後ろに置こう

今回は本末転倒という言葉について掘り下げてみましたが、今回のクワさんも、本業と副業の本末転倒について語っております。

副業のメリットはスキルや人脈が磨かれて本業にも活かせることですが、副業ばかりに注力すると本業に支障をきたすもの。

大切なのはバランスですね。

そして!

りす山とクワさんの会社では、副業により本業がおろそかになっている人にある名前がついているようで……

その名前とは!?

ぜひご覧ください!

Staff
クライアント:株式会社事業家集団
監督(ディレクター):FUNNYMOVIE
アカウントプロデューサー:崎原辰吾
プロジェクトマネージャー:豊泉花
アニメーション:大谷暢
背景:原井幸乃
字幕:吉村沙織
サムネ:吉川トミー

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