アニメ業界求人完全ガイド|未経験から正社員・在宅まで徹底解説

永井明利


動画主体のメディアが全盛期を迎えている今、アニメ業界の求人が爆発的に増加中。正社員はもちろん、派遣スタッフ、在宅、フリーランスなど、多様な働き方が生まれています。

「未経験者も大歓迎!」という求人も多く、アニメ業界を目指す方にとって、まさに絶好のチャンス。

今回は「アニメーター」志望のみなさんに、自分に合う求人の探し方、必要なスキル、高収入を目指すポイントまで、実践的な転職・就職ノウハウを解説します

【この記事でわかること】
✅アニメ業界の求人が急増中。未経験者歓迎の求人も多く、多様な働き方(正社員・派遣・フリーランス・在宅)が可能
✅デジタル化と映像需要拡大により、人材不足が続いている
✅今がアニメーターを目指す絶好のタイミング

目次

給与・年収の実態とキャリアパス

平均給与と上がり方

●1~3年目の動画アニメーターの年収:200万円~350万円

●原画スタッフの年収:300万円~450万円

原画を担当できるようになると、収入面での不安はかなり軽減されるはず。チーム内で頼られる機会も増え、また違ったやりがいを感じられると思います。

●リードアニメーターの年収:450万円~700万円

●作画監督の年収:500万円~800万円

●演出の年収:600万円~1000万円

●監督の年収:800万円~1200万円

上記はあくまでも目安であり、会社内での役職や、フリーランスならば契約内容や報酬形態、
あるいは作品ジャンルなどによっても大きく変動します。

在宅・リモート対応のアニメーター求人

在宅アニメーターの求人が増えている

2020年ごろに始まったコロナ禍以降、在宅勤務やリモートワークが急激に進んでいます。

業種によっては再びオフィスワークに戻っている企業もありますが、
アニメ制作に関してはメリットも多く、
在宅勤務・リモートワークの推進に積極的。
他県や海外から制作に参加しているケースもめずらしくありません。

在宅勤務で必要なものを紹介

それでは次に、在宅勤務となった場合に必要となる機材や制作環境についてご紹介します。

●液晶タブレット

パソコンで絵を描くための必須アイテム。
鉛筆やペンと同じ感覚で、モニター上に線を引くことができます。

●制作・編集ソフトが動くパソコン

Autodesk Maya、Adobe After Effects、Unityなど
この記事内で紹介しているソフトを動かすために、
ある程度以上のスペックを持つパソコンが必要です。

●インターネット環境

他メンバーとのリアルタイムでやりとりするため、
ネット環境やチャットツールなどが不可欠。
アイデアを出し合ったり、おたがいの進捗を確認したり、
こまめなコミュニケーションが欠かせません。

アニメーター求人の雇用形態別特徴

正社員・契約社員の特徴

企業や制作スタジオの従業員となり、固定給で働くスタイル。
何よりも収入の安定化を図れることが最大の特長です。

  • またベテラン社員から直接技術を教わることができたり
  • トレーニング期間や研修がきちんと用意されていたり など

組織だからこその福利厚生やバックアップ体制も魅力的。
できるだけ長く働きたい、キャリアを積み上げていきたい、
という方はまず従業員を目指すのがベターと言えるでしょう。

派遣・業務委託・フリーランスの特徴

■派遣スタッフ

働く期間や業務範囲が限定されるという条件は付きますが、派遣会社を通じてアニメーターとして働く方法もあります。

従業員雇用とくらべて入社のハードルが低いため、経験の浅い方がスタートしやすいことも特徴です。

■業務委託・フリーランス

雇用ではなく、仕事の請負契約を結び、成果物に対して報酬を受け取るスタイル。
在宅や個人の作業環境で仕事を進めることが多いです。

制作単価は動画なら1枚200円~400円程度、原画の場合はスキルによって大きな差があり、

1カットあたりの価格相場は

  • 新人時代なら300円~2000円
  • ベテランになると4000円~7000円程度まで上がるようです

業務量やスケジュールを自分で管理でき、複数のスタジオから仕事を受けたり、副業することも可能ですが、当然クライアントからは相応のクオリティが求められます

未経験からアニメーターを目指すには

アニメーター 求人

続いて、未経験からアニメ制作に携わる道をいくつかご紹介します。

●未経験者歓迎の求人

大手企業や新規参入のベンチャー会社など、未経験者や経験の浅い人を歓迎する企業も増えています
ソフトの操作方法や動画編集のノウハウまで、e-ラーニングや研修体制を売りにしている会社もありますので、ぜひチェックしてみてください。

●専門学校卒・職業訓練校・独学

長期的なビジョンでアニメ業界を目指すなら、専門の教育機関で基礎からきちんと学ぶのもおすすめです。
専門学校ならば即戦力となれるスキルが身につきますし、先生から企業を紹介されるケースもあります。

また、近年は職業訓練校のコースが多様化し、動画編集の授業なども増えているようです

もちろん、Youtubeなどでノウハウを公開している方も多いので、意欲さえあれば、独学でプロのスキルを学ぶことも可能です。

●ポートフォリオ(作品集)の作り方

アニメーター 求人

アニメーター採用では、ポートフォリオの提出を求められることも少なくありません。
どんな作品が好きなのか、どんな作業が得意なのか、
あるいは、どんなポテンシャルを秘めているのか。

企業側にとって大きな判断基準になるため、提出できるものがあれば必ず提出しましょう。

●アニメ-ターキャリアスト-リー

以下は、実際にアニメーターとして成功した先輩で、キャリアの1年目~5年目を抜粋して書いてみました。

甘い世界ではありませんが、コツコツ取り組めば必ず成長できる仕事でもあります

アニメーターの主な仕事内容

ここから、アニメーターの具体的な業務内容を紹介していきましょう。

「絵を描く」「見た目にこだわる」という点は共通でも、ジャンルによって作品内での役割や求められるスキルはまったく別物。

あなたの適性に合うお仕事を探してみてください。

2Dアニメーターの業務内容

■動画スタッフの仕事

「Animation(=動き)」の意味の通り、画面内のキャラクターやモノの動作を描く仕事です。

原画と原画の間に1コマごとに少しずつ違った瞬間を描き、「何が・どう」動いているのかを表現。

たとえば、人が走っているパラパラマンガを想像してもらうとわかりやすいかもしれません。

  • 腕をどのように振っているのか、足がどのように地面を蹴っているのか
  • あるいは風を受けて洋服や髪の毛がどのように動くか

など、なめらかな動きを描写することで躍動感を生み出します。

物理法則を正確にとらえる観察眼と、画面内のすべてのものに演技をさせるセンス。

まさに職人芸とも言えるこだわりが、アニメを見たときの快感を生み出すのです。

■原画スタッフの仕事

原画制作は、シーンの要所要所の「キメ」の画を描く仕事。

キャラクターや背景など、作品の魅力が発揮される重要なプロセスで、視聴者から熱い視線が注がれる瞬間でもあります。

脚本や絵コンテをもとに、キャラクターのポーズや表情などを作画。

たとえばキャラクターが驚くシーンであれば、

原画担当が「驚く前」「驚いた瞬間」「驚いた後」を描き、
動画担当がそれぞれの間の変化をつけていく、という流れです。

迫力のある構図を描くだけでなく、演出上の意図やタイミングを計算することが大切。

アニメ全体の“見せ場”を作る役割を担います。

■仕上げスタッフの仕事

仕上げとは、完成している線画に「着色」を行う仕事。

「PaintMan(ペイントマン)」や「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」といった、専用ソフトを使って指定の通りに色を塗り分けます。

キャラクターの髪や服の色、光の当たる方向、影のつき方など演出や設定に沿って丁寧に仕上げていきます。

作品内の時間帯によって見え方がまったく異なりますし、ほんの少し色味が違うだけで受ける印象が大きく変わるため、繊細な色彩感覚が求められる工程です。

3DCGアニメーターの業務内容

アニメーター 求人

2Dアニメが手描きの絵を連続させて動かすのに対し、3Dアニメでは「キャラクターモデル(=立体的なデータ」を動かすことがアニメーターの主な役割となります。絵を描くというよりは、プログラミングやパラメータ調整に近いかも知れません。

3Dデータに骨格(リグ)を埋め込み、関節の曲げ延ばしや動かす角度・距離、スピードなどを調整。
まるで生きているように個性あるアニメーションを生み出します。



それでは以下に、アニメ制作の現場で使用されている主な制作用ソフトをご紹介します。

■Autodesk Maya(マヤ)

3DCGアニメーション制作の業界標準ソフト。

アニメ・映画・ゲームなど、プロ現場の多くで採用されています。キャラクターモデルの制作をはじめ、骨組みの設定、照明、カメラワークまで幅広く対応可能。アニメ制作をはじめてみたい!という方は、最初にMayaを勉強して損になることはないはずです。

■Adobe After Effects(アドビ・アフターエフェクツ)

こちらも映像制作には欠かせないソフトのひとつ。さまざまな映像素材を合成・編集・加工でき、最終的なアニメーション作品として出力します。

  • Mayaで制作したアニメに光・風・煙といった特殊効果を重ねたり
  • 別の映像をつないだり、テロップを表示させたり
  • 意図的にカメラをブレさせたり など

■Unity(ユニティ)

実際の動きをCGと連動させるモーションキャプチャー機能を活用したもの。

  • 映像だけでなく、キャラクターのゲーム内での挙動を設定したり
  • ボタンやタッチ操作に応じてアクションさせたり など

インタラクション性の高い映像制作のためのソフトです。近年ではアニメ制作の現場でもよく使われています。

■まとめ

  • Autodesk Maya:3D空間でキャラクターをつくり、動かす
  • Adobe After Effects:映像作品として仕上げる
  • Unity:CGをリアルタイムに動かす

3DCGアニメ制作で使われる主要ソフトをご紹介してみました。
テレビで放送されるような物語としてのアニメだけではなく、ゲーム内のムービー、広告用の映像、Vtuber、Webtoon、テーマパーク用のオリジナル作品、イベント紹介アニメなど、本当に多くの場面でアニメ作品が求められています。

アニメーター求人の探し方・選び方

アニメーター 求人

各求人サイトの特徴

ここまで読んで「アニメーターとして働こう!」と決心したあなたに、
主要な求人サイトの特徴をご紹介します。

■正社員にこだわる方

マイナビ転職/おすすめ度★★★★★
若手・第二新卒・未経験OKの求人が豊富で、転職ノウハウ、診断ツール、転職フェアなどサポート機能も手厚くなっています。

エンゲージ/おすすめ度★★★★
採用ページを活用する企業が多く、“社風”が見えやすいことが特徴。
スカウト機能で企業から直接声がかかることも。

■在宅・リモートワーク希望の方

求人ボックス/おすすめ度★★★★
雇用形態や働き方重視で検索が可能。
他サイト掲載の求人もまとめて表示されるので、各社の雇用条件を効率的に比較できます。

マイナビ転職/おすすめ度★★★★
「業務委託・在宅・リモートワーク」など検索条件を自由に設定可能。
ただし、アルバイトや新卒採用の情報は少ないため、実務経験のある方に向いています。

スタンバイ/おすすめ度★★★
地域に根付く求人情報が多く掲載されており、
勤務地重視の方におすすめのサイト。
また、新着情報や企業とのやりとりなどアプリの機能も充実しています。

アニメーター 求人

よくある質問(FAQ)

Q1:未経験でも採用されますか?

はい。未経験でも採用される可能性は十分にあります。
特に「アニメが好き」で「上達への意欲」がある方は歓迎されます。
企業の担当者が見るのは、現在のスキルよりもポテンシャルの部分。
観察力・描写力・タイミング感覚といった基礎力や、
作品づくりに取り組む姿勢を重視しています。
研修制度やOJTを設けている企業も多く、
入社後にスキルアップしていける環境を整えています。

Q2:どんなポートフォリオが求められますか?

「絵がうまい」だけでなく、
アニメーションの理解度が伝わるポートフォリオが理想です。
たとえば以下のような内容が評価されます。

◎動きの基礎(人物の身体運動、感情表現など)を意識した動画作品
◎絵コンテやタイムシートを含む一連の制作過程
◎自主制作アニメや課題作品(短くても構いません)
◎キャラクターデザインや背景、レイアウトなど、得意分野の明示


提出形式はデジタルでも紙でも問題ありませんが、
整理・構成が分かりやすいことが重要です。

Q3:アニメ制作という仕事の将来性は?

アニメ市場は国内外ともに拡大傾向にあります。
特に配信プラットフォームの増加や海外向け作品の需要により、
アニメの制作本数は爆発的に増加しています。
アニメーション技術はゲーム、広告、VTuberなど
他業界でも応用できるため、将来的にも活躍の幅は広いです。

Q4:自宅にアニメ制作の環境をつくると、初期投資はどのくらい?

デジタル作画の場合、おおよその目安は以下の通りです。

◎PCまたはタブレットPC/10~20万円
◎液晶タブレット(または板タブ)/2~10万円
◎専用ソフトウェア/1~10万円(種類・ライセンス形態による)
◎その他ストレージ、バックアップ環境など/2~5万円


合計15~30万円程度が一般的な初期投資として必要になります。
学生であれば、学生向けの格安ライセンスや学校設備を活用しつつ、
段階的に整えていくのがおすすめです。

Q5:どんなトレーニングがおすすめ?

◎動きの模写・観察練習
 →アニメや実写映像を参考に、タイミング・ポーズ・重心の変化を分析する。
◎短いループアニメを定期的に制作
 →10秒以内でもよいので、動きを作りきる経験を積む。
◎絵コンテ・レイアウト練習
 →演出意図や構図、カメラワークを考える習慣をつける。
◎デジタル作画ソフトの習熟
 →ショートカット、レイヤー管理、タイムライン操作に慣れておく。
◎業界作品の研究
 →好きなスタジオやアニメーターの作風を分析し、自分の方向性を見つける。

想定される質問はこんなところでしょうか。
自分のアイデアで勝負できる世界とはいえ、
継続的な努力が大切なことは言うまでもありません。

まとめ:あなたに合った働き方を見つけよう

ここまで、アニメーターとして働く道について、具体的なルートと選択肢を紹介してきました。


スタジオ勤務・フリーランス・在宅制作などさまざまな働き方がある中で、まずは「自分が何を大切にしたいか」を明確にすることが大切です。

安定した環境を重視するのか、自由な働き方や在宅制作を優先するのか、あるいはスキルアップ、そして収入アップを目指すのか。

価値観によって、選ぶべき選択肢は変わります。
求人を探す際は、ひとつのサイトに絞らず、複数の求人サイトや業界専門サイトを併用すると、自分に合う情報に出会いやすくなります。

条件の比較や応募前のリサーチを丁寧に行うことが、長く続けられる働き方を見つける第一歩です。

成長を続けるアニメ業界に飛び込むチャンスは今。
夢を叶える一歩は、情報をつかむことから始まります。

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