アニメーターになりたすぎて震えているあなたへ!アニメ業界求人完全ガイド|未経験から正社員・在宅まで徹底解説

永井明利

突然ですが、「アニメ制作」を仕事にしたいと思ったことはありませんか?

求人サイトに好きな会社の名前が出てきて「おっ!」と舞い上がったのに、実は経験者募集で、ガッカリした経験はありませんか?

そんなあなたに朗報です!

動画主体のメディアが全盛期を迎えている今、アニメ業界の求人が爆発的に増加中。正社員はもちろん、派遣スタッフ、在宅、フリーランスなど、多様な働き方が生まれています。

「未経験者も大歓迎!」という求人も多く、アニメ業界を目指す方にとって、まさに絶好のチャンス。

今回は「アニメーター」志望のみなさんに、自分に合う求人の探し方、必要なスキル、高収入を目指すポイントまで、実践的な転職・就職ノウハウを解説します

【この記事でわかること】

  • アニメ業界の求人が急増中。未経験者歓迎の求人も多く、多様な働き方(正社員・派遣・フリーランス・在宅)が可能。
  • デジタル化と映像需要拡大により、人材不足が続いている。
  • 今がアニメーターを目指す絶好のタイミング。

アニメーター求人の現状と需要

とある求人サイトで試しに「アニメーター 東京都」と検索してみると、1,600件以上の求人が表示されます。
(勤務地にこだわらなければ8,000件以上!)

いわゆる映像作品としてのアニメーションはもちろん、ネット広告やテレビCM、ゲーム用素材としてのアニメ、急速にシェアを拡大しているWebtoonやCG作品など、実に多彩な分野でアニメーターが求められていることがわかります

ネットサービスとスマートフォンの普及により、誰もがいつでも高クオリティのアニメを見られる時代。

SNSでのショート動画が話題となり、世界的なヒットにつながるケースも多く、各社が競うようにアニメーターを募集しているのです。

優れた才能を発掘し、一人でも多く、一日でも早く、アニメーターを確保したい。

それが現在のメディア制作に関わる会社の偽らざる本音。

その背景には、デジタル作画への移行や制作工程の複雑化など、テクノロジーの進化に伴う人手不足・後継者不足という課題もあります。

だからこそ、アニメーターは手が届かない職業ではなくなっているのです。

憧れだけで終わらせるのはもったいない!
今こそプロへの道を踏み出すチャンスです。

アニメーターの主な仕事内容

ここから、アニメーターの具体的な業務内容を紹介していきましょう。

「絵を描く」「見た目にこだわる」という点は共通でも、ジャンルによって作品内での役割や求められるスキルはまったく別物。

あなたの適性に合うお仕事を探してみてください。

2Dアニメーターの業務内容

■動画スタッフの仕事

「Animation(=動き)」の意味の通り、画面内のキャラクターやモノの動作を描く仕事です。

原画と原画の間に1コマごとに少しずつ違った瞬間を描き、「何が・どう」動いているのかを表現。

たとえば、人が走っているパラパラマンガを想像してもらうとわかりやすいかもしれません。

  • 腕をどのように振っているのか、足がどのように地面を蹴っているのか
  • あるいは風を受けて洋服や髪の毛がどのように動くか

など、なめらかな動きを描写することで躍動感を生み出します。

物理法則を正確にとらえる観察眼と、画面内のすべてのものに演技をさせるセンス。

まさに職人芸とも言えるこだわりが、アニメを見たときの快感を生み出すのです。

■原画スタッフの仕事

原画制作は、シーンの要所要所の「キメ」の画を描く仕事。

キャラクターや背景など、作品の魅力が発揮される重要なプロセスで、視聴者から熱い視線が注がれる瞬間でもあります。

脚本や絵コンテをもとに、キャラクターのポーズや表情などを作画。

たとえばキャラクターが驚くシーンであれば、

原画担当が「驚く前」「驚いた瞬間」「驚いた後」を描き、
動画担当がそれぞれの間の変化をつけていく、という流れです。

迫力のある構図を描くだけでなく、演出上の意図やタイミングを計算することが大切。

アニメ全体の“見せ場”を作る役割を担います。

■仕上げスタッフの仕事

仕上げとは、完成している線画に「着色」を行う仕事。

「PaintMan(ペイントマン)」や「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」といった、専用ソフトを使って指定の通りに色を塗り分けます。

キャラクターの髪や服の色、光の当たる方向、影のつき方など演出や設定に沿って丁寧に仕上げていきます。

アニメやイラストが好きな方なら、塗りの重要性はよくご存知のはず。

同じキャラクターでも朝・昼・夕方・夜と、

作品内の時間帯によって見え方がまったく異なりますし、ほんの少し色味が違うだけで受ける印象が大きく変わるため、繊細な色彩感覚が求められる工程です。

仕上げが終わると、映像としてのアニメーションも完成形に近づき、作品にさらなる「温かみ」が生まれます。

3DCGアニメーターの業務内容

アニメーター 求人

2Dアニメが手描きの絵を連続させて動かすのに対し、3Dアニメでは「キャラクターモデル(=立体的なデータ」を動かすことがアニメーターの主な役割となります。絵を描くというよりは、プログラミングやパラメータ調整に近いかも知れません。

3Dデータに骨格(リグ)を埋め込み、関節の曲げ延ばしや動かす角度・距離、スピードなどを調整。
まるで生きているように個性あるアニメーションを生み出します。

キャラクターや物体のリアルな動きだけでなく、「カメラアングル」や「BGMや効果音とのタイミング」なども非常に大切。
総合的な演出が求められるため、照明やエフェクトなど、分業になっている会社も多いようです。

それでは以下に、アニメ制作の現場で使用されている主な制作用ソフトをご紹介します。

■Autodesk Maya(マヤ)

3DCGアニメーション制作の業界標準ソフト。

アニメ・映画・ゲームなど、プロ現場の多くで採用されています。キャラクターモデルの制作をはじめ、骨組みの設定、照明、カメラワークまで幅広く対応可能。アニメ制作をはじめてみたい!という方は、最初にMayaを勉強して損になることはないはずです。

■Adobe After Effects(アドビ・アフターエフェクツ)

こちらも映像制作には欠かせないソフトのひとつ。

  • Mayaで制作したアニメに光・風・煙といった特殊効果を重ねたり
  • 別の映像をつないだり、テロップを表示させたり
  • 意図的にカメラをブレさせたり など

さまざまな映像素材を合成・編集・加工でき、最終的なアニメーション作品として出力します。

アフターエフェクツの操作が身につき、頭に描いた映像を自由につくれるようになったら、どこに行っても重宝されます。

■Unity(ユニティ)

こちらはゲームエンジンと呼ばれるソフトで、リアルタイムで3D映像を動かすために使われます。
ゲーム開発やアニメづくりに詳しい方なら、「リアルタイムレンダリング」なんて言葉を聞いたことがある方も多いかも知れませんね。

いま話題のVtuberなどは、実際の動きをCGと連動させるモーションキャプチャー機能を活用したもの。

  • 映像だけでなく、キャラクターのゲーム内での挙動を設定したり
  • ボタンやタッチ操作に応じてアクションさせたり など

インタラクション性の高い映像制作のためのソフトです。近年ではアニメ制作の現場でもよく使われています。

■まとめ

  • Autodesk Maya:3D空間でキャラクターをつくり、動かす
  • Adobe After Effects:映像作品として仕上げる
  • Unity:CGをリアルタイムに動かす

3DCGアニメ制作で使われる主要ソフトをご紹介してみました。
テレビで放送されるような物語としてのアニメだけではなく、ゲーム内のムービー、広告用の映像、Vtuber、Webtoon、テーマパーク用のオリジナル作品、イベント紹介アニメなど、本当に多くの場面でアニメ作品が求められています。

どんな作品をつくりたいか、そのためにどんなスキルが必要か。

これから勉強をはじめてみたい方、ぜひ参考にしてみてください。

アニメーター求人の雇用形態別特徴

正社員・契約社員の特徴

企業や制作スタジオの従業員となり、固定給で働くスタイル。
何よりも収入の安定化を図れることが最大の特長です。

  • またベテラン社員から直接技術を教わることができたり
  • トレーニング期間や研修がきちんと用意されていたり など

組織だからこその福利厚生やバックアップ体制も魅力的。
できるだけ長く働きたい、キャリアを積み上げていきたい、
という方はまず従業員を目指すのがベターと言えるでしょう。

派遣・業務委託・フリーランスの特徴

■派遣スタッフ

働く期間や業務範囲が限定されるという条件は付きますが、派遣会社を通じてアニメーターとして働く方法もあります。
一般の求人サイトでは出会えないレアな現場に関われるケースも。

従業員雇用とくらべて入社のハードルが低いため、経験の浅い方がスタートしやすいことも特徴です。

■業務委託・フリーランス

雇用ではなく、仕事の請負契約を結び、成果物に対して報酬を受け取るスタイル。
在宅や個人の作業環境で仕事を進めることが多いです。

制作単価は動画なら1枚200円~400円程度、原画の場合はスキルによって大きな差があり、

1カットあたりの価格相場は

  • 新人時代なら300円~2000円
  • ベテランになると4000円~7000円程度まで上がるようです

業務量やスケジュールを自分で管理でき、複数のスタジオから仕事を受けたり、副業することも可能ですが、当然クライアントからは相応のクオリティが求められます

また案件終了後、すぐに次の仕事が見つかるかは未知数
アニメーターとしての実力はもちろん、自分を売り込んでいく営業力も必要になります。

未経験からアニメーターを目指すには

アニメーター 求人

続いて、未経験からアニメ制作に携わる道をいくつかご紹介します。

●未経験者歓迎の求人

大手企業や新規参入のベンチャー会社など、未経験者や経験の浅い人を歓迎する企業も増えています
ソフトの操作方法や動画編集のノウハウまで、e-ラーニングや研修体制を売りにしている会社もありますので、ぜひチェックしてみてください。

●専門学校卒・職業訓練校・独学

長期的なビジョンでアニメ業界を目指すなら、専門の教育機関で基礎からきちんと学ぶのもおすすめです。
専門学校ならば即戦力となれるスキルが身につきますし、先生から企業を紹介されるケースもあります。

また、近年は職業訓練校のコースが多様化し、動画編集の授業なども増えているようです

もちろん、Youtubeなどでノウハウを公開している方も多いので、意欲さえあれば、独学でプロのスキルを学ぶことも可能です。

●ポートフォリオ(作品集)の作り方

アニメーター 求人

アニメーター採用では、ポートフォリオの提出を求められることも少なくありません。
どんな作品が好きなのか、どんな作業が得意なのか、
あるいは、どんなポテンシャルを秘めているのか。

企業側にとって大きな判断基準になるため、提出できるものがあれば必ず提出しましょう。

模写であれ、オリジナルであれ、今の実力を見てもらうことが大切。
募集案件の方向性と必ずしも一致していなくても、熱意のアピールにはなりますので、少しずつでも作品をためていくことが大切です。

●アニメ-ターキャリアスト-リー

以下は、実際にアニメーターとして成功した先輩で、キャリアの1年目~5年目を抜粋して書いてみました。

甘い世界ではありませんが、コツコツ取り組めば必ず成長できる仕事でもあります

ぜひ参考にしてみてください。

  • 文系学部出身。
  • 絵の勉強はYouTubeの解説動画。
  • 既存作品の模写やオリジナルキャラクターを描きまくり、
  • ポートフォリオとしていくつか制作会社に応募。
  • 「未経験でも動画で学べる!」とアピールしている会社に採用され、
  • 晴れて動画スタッフとしてキャリアをスタート。
  • 1枚描いて数十円、月収にして10万円程度と出来高制の厳しさを痛感する中で、
  • 作画スピードが飛躍的に向上する。

  • 原画デビューは入社3年目。
  • TVアニメの一部カットで原画担当としてクレジットされる。
  • 4年目にはフリーランス契約となり、
  • 本業と並行して外注原画の依頼が届くようになる。
  • 月収は20万円台後半~30万円台へと上昇。
  • 5年目は、作画監督アシスタントとして新人の線の指導などにも携わる。

アニメーター求人の探し方・選び方

アニメーター 求人

各求人サイトの特徴

ここまで読んで「アニメーターとして働こう!」と決心したあなたに、
主要な求人サイトの特徴をご紹介します。

■正社員にこだわる方

マイナビ転職/おすすめ度★★★★★
若手・第二新卒・未経験OKの求人が豊富で、
転職ノウハウ、診断ツール、転職フェアなど
サポート機能も手厚くなっています。

エンゲージ/おすすめ度★★★★
採用ページを活用する企業が多く、
“社風”が見えやすいことが特徴。
スカウト機能で企業から直接声がかかることも。

■在宅・リモートワーク希望の方

求人ボックス/おすすめ度★★★★
雇用形態や働き方重視で検索が可能。
他サイト掲載の求人もまとめて表示されるので、
各社の雇用条件を効率的に比較できます。

マイナビ転職/おすすめ度★★★★
「業務委託・在宅・リモートワーク」など検索条件を自由に設定可能。
ただし、アルバイトや新卒採用の情報は少ないため、
実務経験のある方に向いています。

スタンバイ/おすすめ度★★★
地域に根付く求人情報が多く掲載されており、
勤務地重視の方におすすめのサイト。
また、新着情報や企業とのやりとりなどアプリの機能も充実しています。

アニメーター 求人

■新卒採用の方

上記に紹介したサイトは転職者向けがメイン。
新卒でアニメ業界を志望する方には、「マイナビ新卒」「リクナビ」といった新卒採用に特化したサイトを活用するのがおすすめです。

福利厚生や研修体制について詳しく説明している企業も多く、オンライン説明会なども開催されているため、積極的に活用することで多くの情報が集まります。

応募の前に確認すべきポイント

●勤務形態
●制作会社の実績
●給与体系

正社員か?アルバイトか?在宅で働ける?
業務量は?報酬は?どんな作品に関われる?

検討すべきポイントはたくさんありますが、
最初に自分の中の「MUST条件」と「BETTER条件」をしっかり整理しておくことが大事。

企業側が相談に乗ってくれることもあるので、ときには事情を正直に打ち明けてしまうのもアリです。

長時間労働リスクを見抜くチェックリスト

働くにあたって最も気になるのが勤務時間。
入社後に「こんなはずでは……」とならないために
求人情報を読み解くコツを伝授します。

チェックすべき項目は3つ。

①残業時間や休暇制度がはっきり記載されているか。
②給与に「みなし残業代」が含まれていないか。
③同じ企業・同じ職種の求人がいつも出ていないか。


このあたりの情報がボカされている求人は、少し注意が必要です。
直接企業に問い合わせることが可能なら、
有休消化率や時間外労働のルールについて質問してみたり、
クチコミサイトなどをのぞいてみてもいいかもしれません。

応募時にアピールすべきスキル

この記事内で紹介した制作ソフトのほか、
Adobe Photoshop(フォトショップ)やBlender(ブレンダー)など、
幅広い経験・スキルが役立ちます。
アニメやイラストの制作や画像処理などの経験があれば、
たとえ趣味レベルであっても積極的にアピールしましょう。

給与・年収の実態とキャリアパス

平均給与と上がり方

●1~3年目の動画アニメーターの年収

200万円~350万円

雇用形態にもよりますが、
スキルと経験年数によってかなり変動します。
並行して副業に取り組み生活を安定させるか、
修行期間と考えて技術習得に専念するか。
まずはこの期間をどう乗り越えるかが、
ステップアップを考える上で重要なカギになりそうです。
動画サイトで練習の模様を配信してみたり、
あるいは業務とは別に個人作品をつくってみたり。
すぐマネタイズに結びつけることは難しいかも知れませんが、
誰もが情報発信できる時代だからこそ、
常に世界に向けて広くアピールするチャンスがあることをお忘れなく。
何がバズるか、ファニムビだって毎日試行錯誤しているのです。

●原画スタッフの年収

300万円~450万円

原画を担当できるようになると、収入面での不安はかなり軽減されるはず。チーム内で頼られる機会も増え、また違ったやりがいを感じられると思います。

●リードアニメーターの年収

450万円~700万円

●作画監督の年収

500万円~800万円

●演出の年収

600万円~1000万円

●監督の年収

800万円~1200万円

アニメーターのキャリアに沿って、業界平均年収を記載してみました。
上記はあくまでも目安であり、会社内での役職や、
フリーランスならば契約内容や報酬形態、
あるいは作品ジャンルなどによっても大きく変動するため、
「必ずこの金額がもらえる」というものでも、
「これしか稼げない」というものでもありません。
出来高制だからこそ、夢のある仕事とも言えます。

アニメーターのスキルが役立つその他の業界・職種

総合芸術とも呼ばれるアニメの制作は、観察力・空間把握・映像表現・作業管理など、多彩なスキルが身につく仕事でもあります。プロのアニメーターが転職を考えたとき、どんな選択肢があるのか。以下に少し列記してみます。

<ゲーム業界>

●モーションデザイナー
●エフェクトアーティスト
●UX/UIデザイナー


キャラクターの動きやカメラワークなど、
アニメ制作はゲームのモーション制作とよく似ています。
ツール面でもMaya・Unity・Blenderなどが共通して使われるため、
比較的移行しやすいと言えます。

<映像制作業界>

●VFXアーティスト
●モーショングラフィックス
●コンポジター・編集スタッフ


アニメーターの「時間軸で絵を設計する力」は、
映像演出やVFXでそのまま応用可能。
ミュージックビデオやCMの制作・映画の映像編集などに
転職するケースも珍しくないようです。

<広告業界>

●Webサイト用アニメ・バナー制作
●映像ディレクター
●イラストレーター


ファニムビ作品がこのジャンル。
近年はSNS動画広告やショートアニメの需要が急増しており、
「短時間で世界観を伝える表現力」は非常に重宝されます。
アニメーターを目指す方は、ぜひファニムビの求人もチェックしてくださいね。

以上の通り、アニメーター経験者は
アニメ以外の業界からも熱い視線が注がれています。
もちろん、上記以外にも映像をつくる仕事は盛りだくさん。
個人のスキルで幅広いチャレンジができること、
本気で取り組む価値のある仕事だということ、
ご理解いただけたのではないでしょうか。

在宅・リモート対応のアニメーター求人

在宅アニメーターの求人が増えている

2020年ごろに始まったコロナ禍以降、
在宅勤務やリモートワークが急激に進んだことは
みなさんもよくご存知かと思います。
業種によっては再びオフィスワークに戻っている企業もありますが、
アニメ制作に関してはメリットも多く、
在宅勤務・リモートワークの推進に積極的。
他県や海外から制作に参加しているケースもめずらしくありません。
ただし研修や会議など、限定的に出社義務が生じる場合もありますので、ご注意ください。

在宅案件の探し方

求人情報を探すとき、
「在宅」「リモートワーク」といったワードで検索すれば、
ある程度は精度の高い情報にたどりつけます。
でも最も確実なのは、直接問い合わせること。
企業にとって大切なのは作品の納期とクオリティですから、
アニメーターがどこで働いていても、実はあまり関係ないのです。
もし気になる求人に「在宅・リモート相談可」と書いてなかったとしても、
一度は問い合わせてみることをおすすめします。
ちなみにファニムビでは完全リモートのアニメーターやライター、
週に1度出勤するプロジェクトマネージャーなど、
個人のスタイルに合わせてかなり柔軟に対応しています。

在宅勤務で必要なものを紹介

それでは次に、在宅勤務となった場合に必要となる機材や制作環境についてご紹介します。クリエイターのクセが出にくいよう企業から支給される場合もありますが、アニメーターを目指すなら、自分専用の道具を持っていても決して損にはならないはずです。

●液晶タブレット

パソコンで絵を描くための必須アイテム。
鉛筆やペンと同じ感覚で、モニター上に線を引くことができます。

●制作・編集ソフトが動くパソコン

Autodesk Maya、Adobe After Effects、Unityなど
この記事内で紹介しているソフトを動かすために、
ある程度以上のスペックを持つパソコンが必要です。

●インターネット環境

他メンバーとのリアルタイムでやりとりするため、
ネット環境やチャットツールなどが不可欠。
アイデアを出し合ったり、おたがいの進捗を確認したり、
こまめなコミュニケーションが欠かせません。

●失敗をおそれない勇気

一生懸命つくったものを誰かに見せるのは、
慣れないうちは本当に勇気がいることです。
ダメ出しをされたり、修正の指示が来ると
まるで人生を否定されたような気持ちになって落ち込みますが、
それは全クリエイターが経験していること。
人の意見を聞くことで作品はどんどんブラッシュアップされていきますので、
恐れずにどんどんつくって、どんどん見せましょう。

女性アニメーターが活躍できる職場とは?

「徹夜」や「長時間労働」といったイメージからアニメ制作は女性の少ない職場だと思われがちですが、まったくそんなことはありません。在宅・リモートでの勤務が可能となった今、多くの女性アニメーターが最前線で活躍中です。性別による採用制限は法律で禁じられているため、「男性歓迎」「女性歓迎」といった表現はできません。しかし実際には、さまざまな現場の事情があり、「男性がほしい」「女性がほしい」と採用対象を決めている場合があることも事実。その中で、企業が「女性を歓迎」しているときの求人情報の書き方をこっそり伝授しちゃいます。

マイナビ転職女性版・女性向け求人の傾向を分析

女性歓迎の求人かどうかを考えるとき、
チェックしてほしいワードがこちら。

●女性スタッフが活躍中
●産休・育休あり(または復帰した社員多数)
●子育てとの両立可能
●管理職が女性
●時短勤務あり

こういったワードが求人情報の最初に登場する企業は、
女性が歓迎されている可能性が高いと考えていいでしょう。
「取得率〇〇%」や「最大〇日間」など、
数字を添えて記載してあれば、さらに信頼性は高まります。
女性が働きやすい環境や制度を整えている企業も増えており、
きっとあなたに合う職場が見つかるはずです。

育児と両立できる働き方

近年、時短勤務や子育て支援制度など、
育児との両立を推進している企業も少なくありません。
子どもの体調不良による急な遅刻や欠勤、
保育園・幼稚園からの呼び出しなど、
チームでカバーしあう体制が整っているかは
企業を選ぶ上で大切なポイントです。

女性アニメーターのキャリアモデル事例

大学卒業後、作画スタジオに入社したAさん。
最初の数年は低収入と長時間作業に悩みつつも、
先輩の指導を受けながら技術を磨き、
3年目で原画を任されるようになりました。
作画監督補佐としてチームを支える中で、結婚・出産を経験。
約1年の育児休業を経て、在宅で原画業務を再開できたのは、
デジタル作画ができる環境があったから。
その後は若手育成や品質管理にも携わり、
リモート体制で他の原画担当と連携。

現在は作画チーフとして
複数作品のキャラクターデザインやスケジュール管理を担当し、
マネジメント職に就いています。
アニメ制作は、性別や働く場所に縛られず
常に上のポジションを目指していける本当の実力の世界。
平等に活躍の機会が開かれています。

よくある質問(FAQ)

Q1:未経験でも採用されますか?

はい。未経験でも採用される可能性は十分にあります。
特に「アニメが好き」で「上達への意欲」がある方は歓迎されます。
企業の担当者が見るのは、現在のスキルよりもポテンシャルの部分。
観察力・描写力・タイミング感覚といった基礎力や、
作品づくりに取り組む姿勢を重視しています。
研修制度やOJTを設けている企業も多く、
入社後にスキルアップしていける環境を整えています。

Q2:どんなポートフォリオが求められますか?

「絵がうまい」だけでなく、
アニメーションの理解度が伝わるポートフォリオが理想です。
たとえば以下のような内容が評価されます。

◎動きの基礎(人物の身体運動、感情表現など)を意識した動画作品
◎絵コンテやタイムシートを含む一連の制作過程
◎自主制作アニメや課題作品(短くても構いません)
◎キャラクターデザインや背景、レイアウトなど、得意分野の明示


提出形式はデジタルでも紙でも問題ありませんが、
整理・構成が分かりやすいことが重要です。

Q3:アニメ制作という仕事の将来性は?

アニメ市場は国内外ともに拡大傾向にあります。
特に配信プラットフォームの増加や海外向け作品の需要により、
アニメの制作本数は爆発的に増加しています。
アニメーション技術はゲーム、広告、VTuberなど
他業界でも応用できるため、将来的にも活躍の幅は広いです。

Q4:自宅にアニメ制作の環境をつくると、初期投資はどのくらい?

デジタル作画の場合、おおよその目安は以下の通りです。

◎PCまたはタブレットPC/10~20万円
◎液晶タブレット(または板タブ)/2~10万円
◎専用ソフトウェア/1~10万円(種類・ライセンス形態による)
◎その他ストレージ、バックアップ環境など/2~5万円


合計15~30万円程度が一般的な初期投資として必要になります。
学生であれば、学生向けの格安ライセンスや学校設備を活用しつつ、
段階的に整えていくのがおすすめです。

Q5:どんなトレーニングがおすすめ?

◎動きの模写・観察練習
 →アニメや実写映像を参考に、タイミング・ポーズ・重心の変化を分析する。
◎短いループアニメを定期的に制作
 →10秒以内でもよいので、動きを作りきる経験を積む。
◎絵コンテ・レイアウト練習
 →演出意図や構図、カメラワークを考える習慣をつける。
◎デジタル作画ソフトの習熟
 →ショートカット、レイヤー管理、タイムライン操作に慣れておく。
◎業界作品の研究
 →好きなスタジオやアニメーターの作風を分析し、自分の方向性を見つける。

想定される質問はこんなところでしょうか。
自分のアイデアで勝負できる世界とはいえ、
継続的な努力が大切なことは言うまでもありません。

まとめ:あなたに合った働き方を見つけよう

ここまで、アニメーターとして働く道について、具体的なルートと選択肢を紹介してきました。


スタジオ勤務・フリーランス・在宅制作などさまざまな働き方がある中で、まずは「自分が何を大切にしたいか」を明確にすることが大切です。

安定した環境を重視するのか、自由な働き方や在宅制作を優先するのか、あるいはスキルアップ、そして収入アップを目指すのか。

価値観によって、選ぶべき選択肢は変わります。
求人を探す際は、ひとつのサイトに絞らず、複数の求人サイトや業界専門サイトを併用すると、自分に合う情報に出会いやすくなります。

条件の比較や応募前のリサーチを丁寧に行うことが、長く続けられる働き方を見つける第一歩です。

成長を続けるアニメ業界に飛び込むチャンスは今。
夢を叶える一歩は、情報をつかむことから始まります。

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この記事を書いた人

永井明利

リクルートの求人広告ディレクター・コピーライターを経て独立。株式会社スクリプタブルの代表として企業広告や就活支援に関わるほか、福岡市にて子育てカフェを運営中。好きなプリングルスは緑。

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