ナレッジ

2026.07.14

モモウメとは何だったのか?人気の理由・現在・成果・現代的な意味まで徹底解説

長井杏奈

モモウメとは、新人OLモモちゃんとベテランOLウメさんの掛け合いを通じて、働く人が職場で言えない本音やモヤモヤを笑いに変えてきた人気ショートアニメです。2018年に「薬剤師 モモちゃんとウメさん」として始まり、2019年からオフィス編へ展開。YouTubeやTikTok、LINEスタンプのほか、グッズ、書籍、楽曲配信、企業コラボ、TVドラマ化など広がりました。

モモウメは、単なる職場あるあるアニメではありません。「仕事だから仕方がない」という同調圧力の中で、「普通の人間でありたい!」と願う人たちの強さと弱さを、笑いとオリジナル音楽で肯定してきたSNSアニメです。

現在のモモウメは、過去にバズったショートアニメというだけでなく、企業発キャラクターIPや女性向けギャグショートアニメ、SNS時代のブランドコミュニケーションを考えるうえで、今も参照される代表的な事例となりました。

この記事では、モモウメとは何か、現在どう捉えられているのか、なぜ人気になったのか、どのように数字を取り、どんな成果を残したのかを、作品理解とマーケティング・広告・PRの視点から整理します。

モモウメとは?

モモウメとは、新人OLのモモちゃんと、ベテランOLのウメさんの会話を中心に展開するショートアニメシリーズです。作品の軸にあるのは、働く人なら一度は感じたことがあるような、職場の小さな違和感。

言いたいことがあるのに言えない空気、先輩や上司との距離感、マウントを取られたときのモヤモヤ、責任をなすりつけられたときの理不尽さ、正論を言われているのに救われない感覚……。モモウメは、こうした職場で言えない本音をテンポよい掛け合いによって笑いに変えてきました。

モモウメはもともと、2018年に「薬剤師 モモとウメ」としてスタート。薬剤師編では、新人薬剤師モモちゃんと先輩ウメさんの会話を通じて、仕事の失敗、先輩との距離感、言葉にできない焦りなどが描かれていました。医療現場を舞台にしながらも、その感情は多くの職場に通じるものであり、医療従事者以外の視聴者にも広がっていきました。

その後、2019年からオフィス編が始まります。舞台が一般企業に移り、モモちゃんは新人OL、ウメさんは職場の先輩OLとして描かれるようになりました。薬剤師という特定職種のあるあるから、会社員全般が感じる職場のモヤモヤへ。医療現場の会話から、オフィスの人間関係へ。専門的な仕事の悩みから、働く人なら誰でも感じる「普通にしんどい」感情へ。モモウメは対象を広げながらも、一貫して働く人の言えない本音を描いてきた作品です。

広告やマーケティングの視点で見ると、モモウメは企業発のキャラクターコンテンツが、SNS時代にどう人の感情へ届くかを示した重要な事例でもあります。キャラクターが企業メッセージをそのまま説明するのではなく、視聴者の感情に寄り添う。商品やサービスを押し出す前に、まず「わかる」と思える会話を作る。正しさで人を動かすのではなく、笑いと癒しで関係性を作る。こういった構造があったからこそ、モモウメは動画の外へ広がっていきました。

モモウメの現在

モモウメについて検索する人が知りたいのは、過去の作品情報だけではありません。「いまどうなっているのか」「なぜ今も語られるのか」「モモウメは終わったのか、残っているのか」という、モモウメの今について関心があります。

現在のモモウメは、ピーク時のように新作を連続投下して急拡大していくフェーズではありません。薬剤師編、オフィス編、YouTubeでの拡大、TikTokでの縦型アニメ、LINEスタンプ、グッズ、書籍、楽曲配信、企業コラボ、TVドラマ化という一連の展開を経て、モモウメは「いま伸ばしている途中の企画」というより、企業発キャラクターIPの代表事例として残る存在になりました。

これは、終わったという意味ではなく、役割が変わったということです。モモウメは、FUNNYMOVIEが企業とエンタメを接続するうえでの原型になりました。働く人の本音をキャラクターの会話に変えること。職場の同調圧力を個人攻撃ではなく笑える敵役として表現すること。説明できない感情に音楽で輪郭を与えること。広告ではなく、見たいと思える会話劇として企業メッセージを届けること。これらの考え方は、後続のナミミコや企業向けSNSアニメにも受け継がれています。

だから、モモウメの現在を語るときに重要なのは、「今も毎週更新されているか」だけではありません。モモウメが作った方法論が、今の企業コミュニケーションにどう生きているかです。

最近では、SNSの広告はどんどんユーザーに注目いてもらえなくなってきています。生成AIや運用自動化によって、検証用の広告素材や数字を取るための制作物は効率化していきます。こういった効率化が進むほど、企業には「その会社にしかない人柄」「本当にあった感情」「弱さや愛嬌」「言葉にしづらい空気」が必要です。

モモウメは、その価値をかなり早い段階でキャラクターアニメにしていた作品でした。

検索者にとってのモモウメの現在とは、単なる近況ではありません。モモウメを見たときの「こういう企業コンテンツって、いまこそ必要ではないか」という感覚そのものです。

モモウメの歴史

モモウメは、最初から大きなIPとして始まったわけではありません。2018年に「薬剤師 モモちゃんとウメさん」としてスタートし、医療現場を舞台に、新人薬剤師モモちゃんと先輩ウメさんのやり取りを通じて、仕事の失敗、先輩との距離感、言葉にできない焦りなどを描いていきました。

その後、2019年からはオフィス編へ展開。一般企業を舞台にしたことで、モモウメは薬剤師だけでなく、より多くの働く人が自分ごととして見られるショートアニメへ広がっていきます。

2018年

・「薬剤師 モモちゃんとウメさん」としてスタート

 医療現場を舞台に、働く人のリアルを描く原点

2019年

・オフィス編へ展開

 一般企業を舞台に、より普遍的な職場コメディへ拡張

・YouTube登録者数 約55万人

 企業発キャラクターコンテンツとして大きなSNS認知を獲得

・TikTok 約30万人

 ショート動画文脈でも認知拡大【公開前要確認】

・LINEスタンプ、グッズ、DVD、書籍、楽曲配信へ展開

 見るだけでなく、使う・持つ・聴く・読むIPへ拡張

・ユニバーサルホーム、カウネット、NHK、ドコモ、ミツカンなど企業コラボ

 企業メッセージを会話劇に翻訳できるIPとして展開

2021年

・ユニバーサルホームコラボで広告賞受賞

 広告・PR文脈でも評価された

2022年

・伊藤沙莉さん、江口のりこさん主演でTV・Huluドラマ化

 アニメの関係性が実写でも成立するIPへ

現在

IT企業発・女性向けリアリティショートアニメの代表的事例に。SNS、広告、IP、企業コラボの観点で再評価できる存在となった。

薬剤師編からオフィス編へ、YouTubeからTikTokへ、動画からLINEスタンプ、グッズ、DVD、書籍、楽曲へ、広告コラボからTVドラマ化へ。

モモウメはどのように伸びていったか?

モモウメが伸びた理由は、偶然のバズだけではありません。薬剤師編で生まれた関係性を見極め、市場の広がりを考え、会社員編へ展開し、声・テンポ・フォーマット・キャラクター投入・音楽・TikTok展開まで調整していった成長のプロセスがありました。

薬剤師編では、まずモモちゃんとウメさんの関係性や掛け合いにファンがつきました。専門職の現場を扱いながらも、視聴者が反応したのは単なる薬剤師あるあるだけではありません。モモちゃんとウメさんの距離感、言葉の受け止め方、テンポ、空回り、肯定の空気にファンがついたのです。

一方で、薬剤師という職種に特化していたため、市場の広がりには限界もありました。そこで、より多くの働く人に届くテーマとして、会社員編・オフィス編へ踏み切ります。この判断は、モモウメにとって大きな転換点でした。熱量のある小さな市場から、より広い職場感情へ展開したことで、モモウメは一気に多くの人が自分ごと化できる作品になっていきます。

会社員編へ展開するタイミングでは、クリエイターからのアイディアでモモちゃんとウメさんの名前を反対にしました。声優も変更し、1人が全役を演じるスタイルを確立しました。これにより、モモちゃん、ウメさん、敵役、サブキャラクターまでが、同じ世界観の中でテンポよく掛け合う独特の会話劇が生まれました。

また、元お笑い芸人で、現在は広告クリエイターの方からアドバイスをもらい、漫才としてのテンポをほんの少し早めました。この微調整によって、モモちゃんとウメさんの会話はただの会話劇ではなく、SNS上で最後まで見られやすいショート漫才的なテンポへ近づきました。

会社員編では、ショートアニメも分析しました。働く女性のためのギャグと癒しのコンテンツを成立させるには何が必要かリサーチし、テンポ、会話の密度、キャラクターの距離感、音楽、職場あるある、弱さへの眼差しなどを増やしています。これにより、まず「マウンティングマウンテン」がスマッシュヒットしました。

「マウンティングマウンテン」は、職場のマウントという誰もが感じたことのある圧力を、笑える会話劇に変えたエピソードです。この時点で、モモウメは「働く女性のためのギャグと癒しのショートアニメ」として強い手応えを得ました。

続く「スウィーツdes自己診断」では、お仕事あるあるを用いた100秒のお笑いフォーマットを確立します。ここで重要なのは、モモウメが一発のバズだけで終わらず、再現性のある型を作ったことです。100秒前後で職場の感情をつかみ、キャラクターの会話で展開し、笑いと音楽で記憶に残す。この型が、モモウメのシリーズを支えました。

連載アニメには、キャラクターに飽きが来るタイミングがあります。モモちゃんとウメさんだけで走り続けると、視聴者は関係性に慣れてしまうものです。そこで、バレンタインのタイミングで登場したのが「おしゃクソねえさん」。人の話をまったく聞かないのにただならぬカリスマ性を持ったキャラクターで、会話を支配する明るさ、悪気のなさ、止められない存在感によって、熱い支持を集めました。

その後、部長に無茶振りされた経験をもとに、モモウメの象徴的なオリジナルソング「ナスリーツケリー」が生まれます。職場で責任をなすりつけられたときの怒りや理不尽さを、ただの愚痴ではなく、歌として記憶に残るコンテンツに変換した作品です。「ナスリーつけリー」は1000万再生を突破し、モモウメにおける音楽の強さを象徴するエピソードになりました。

ikTokでは、モモちゃんちゃんの女子高生時代を振り返る形で、当時まだ珍しかった縦型アニメに挑戦しました。クリエイター自身も時代の流れを完全には掴みきれていない中で、「尖ったことを尖ったまま出す」という方針で制作し、「片思いの彼にタピオカをかけられた」という15秒アニメがバズを起こします。そこから急ピッチで公開を続け、TikTokフォロワーは30万人を突破しました。

その後、ユニバーサルホームとのコラボCMでACC広告賞シルバーを受賞し、最終的には伊藤沙莉さん・江口のりこさん主演で、テレビ・Huluでのドラマ化へ進みます。

モモウメは偶然のヒットではなく、キャラクターの関係性を作り上げ、市場を広げ、声とテンポを調整し、フォーマットを作り、新キャラで関係性を拡張し、音楽で感情を記憶化し、TikTokで縦型に変換し、企業コラボやドラマ化へ広げました。つまり、キャラクターIPとして育つための工程をかなり実践的に積み重ねてきた作品だったのです。

モモちゃんとウメさんはどんなキャラクターか?

モモウメの魅力を理解するには、モモちゃんとウメさんを単なる「新人と先輩」として見ないことが大切です。モモウメは、同調圧力の中で「普通の人間でありたい」と願う2人の物語です。

モモちゃんちゃんは、普通の人間でありたいと願う新人会社員です。会社の中で、空気を読まされすぎたり、正しさに従わされすぎたり、同調圧力に飲まれたりするのではなく、普通に感じ、普通に傷つき、普通に笑っていたいのです。特別な権力があるわけでも、職場の正しさに正面から勝てるわけでもありません。それでも、ほんの少しだけ笑いと音楽のセンスがある。だからモモちゃんちゃんは、仕事上の理不尽や同調圧力を、ビジネススキルではなく、笑いと音楽で乗り切ろうとします。

ウメさんもまた、普通の人間でありたいと願うベテラン会社員です。ただの優しい先輩ではなく、かつては同調圧力や比較社会の象徴のような存在だった過去を持っています。正しさや評価、上下関係、比較、会社の常識の中で生きてきました。もしかすると、かつては自分もその圧力を人に与える側だったかもしれない。けれど、今はそれを脱ぎ捨てようとしています。だから、モモちゃんちゃんを肯定し包み込むように接します。

ただし、ウメさんさんも完全に自由になったわけではありません。たまに昔の姿が出てしまい、人と比較する社会の感覚が顔を出してしまいます。弱点があるから、ウメさんは単なる理想の先輩ではありません。ウメさんさん自身もまた、回復の途中にいる人です。

モモちゃんは、同調圧力にまだ染まりきっていません。ウメさんは、一度染まった過去を持ち、そこから抜け出そうとしています。この2人が出会うことで、職場で言えなかった本音が、笑いと癒しに変わっていきます。

モモウメの敵役とは?

モモウメにおける敵役は、特定の悪人ではありません。本当の敵役は、企業や社会にある同調圧力です。

「仕事だから仕方がない」「会社ではこれが普通」「みんな我慢している」「大人なんだから流した方がいい」「正しいことをしているのだから、文句を言うべきではない」、こうした正しさの顔をした空気が、モモウメにおける敵役です。

これらはわかりやすい悪人のようには登場せず、むしろ正論のように見えます。会社の常識や、社会人として当然の態度のように思えるため、強いオーラがあるものです。言い返せば自分が未熟に見え、違和感を口にすると空気が読めない人に思われますし、傷ついたと言えば感情的な人として評価されかねません。こうした構造の中で、多くの人は本音を飲み込みます。モモウメの面白さは、その飲み込まれた本音をキャラクターの会話として外に出している部分です。

【同調圧力をキャラクター化した敵役たち】

  • マウントする先輩
    圧力:経験者・先輩の正しさ
    笑いの核:アドバイスとマウントの境界
  • おしゃクソねえさん
    圧力:会話を支配する明るさ
    笑いの核:話しているのに聞いていない
  • なすりつけ部長
    圧力:組織責任の押しつけ
    笑いの核:責任者が責任を取らない
  • セイロニスト
    圧力:正論による感情の封殺
    笑いの核:正しいのに救われない
  • チョレボックリ課長
    圧力:方針変更への服従
    笑いの核:変更する側と振り回される側の温度差

重要なのは、モモウメが個人を悪者にしていないことです。誰かを断罪するのではなく、職場や社会にある空気をキャラクター化しています。個人を責めるのではなく、みんなが持つ違和感を笑いにするからこそ、リアルなのに安全で、笑えるのに傷つけにくいスタイルになります。

なぜモモウメは人気になったのか?

モモウメが人気になった理由は、キャラクターがかわいいから、テンポがよいから、職場あるあるが面白いからだけではありません。

まず、モモウメは「女性のための、女性キャラクターによる、ギャグショートアニメ」という空白を見つけました。日本には、鷹の爪団、ゴールデンエッグス、ポンコツクエスト、名作くんなど、偉大なギャグショートアニメの先行作品がありました。しかし、働く女性の日常や職場のモヤモヤを、女性キャラクター同士の掛け合いで描くギャグショートアニメは、当時まだ大きな定番として確立されていませんでした。

次に、職場の本音を、誰も傷つけにくい笑いに変えました。みんなが感じる本音を、怒りや愚痴、攻撃として出しません。職場で言えなかった感情を、会話劇と音楽によって笑いに変えます。

さらに、モモウメは弱さを愛嬌に変えました。不器用、陰キャ、社会不適合、空気が読めない、頑張れない、弱音、生きづらさ、ダサさ、失敗、人間臭さ。効率や成果や正しさを重視する社会では見捨てられやすいものを、モモウメは切り捨てません。そのままでも笑いの中に居場所があると感じさせる、そこに癒しがあります。

そして、説明できない感情を音楽で表現しました。職場で感じるモヤモヤは、いつも言葉にできるとは限りません。相手の言っていることは間違っていないのに、苦しかったり、傷ついたり、笑うしかなかったりします。そうした感情は、論理だけでは説明しきれません。

そんなとき、音楽が感情に輪郭を与えます。怒りを歌にする、悲しさをリズムにする、違和感をテンポにする。すると、ただの愚痴ではなく、世界を嫌いになれないコメディになります。

広告・PRの視点で見ると、モモウメの成功要因は「視聴者の感情を起点にブランド接点を作ったこと」です。企業発のコンテンツでありながら、企業メッセージを前面に出しません。まず、視聴者が抱えている職場のモヤモヤや言えない本音に寄り添い、そこにキャラクターの関係性と笑いを置いています。その結果、視聴者は広告を見ているのではなく、自分の感情をわかってくれるコンテンツを見ていると感じます。

モモウメの成果

モモウメの成果として、まずわかりやすいのは数字です。YouTubeの総再生数は約2.4億回、登録者数は約55万人を突破しました。さらにTikTokでもフォロワー約35万人まで広がり、SNS上で継続的に見られるキャラクターコンテンツとして成長しました。

ただし、本当の成果は再生数だけではありません。モモウメは、動画の中だけに閉じた作品ではありませんでした。LINEスタンプ、グッズ、DVD、書籍、音楽配信、そしてTVドラマ化など、キャラクターが動画の外へ出て、日常会話、音楽、所有物、書籍、テレビドラマといった別の接点に広がっていきました。

【モモウメの成果】

  • SNS成果
    YouTube総再生数約2.4億回、YouTube登録者数約55万人、TikTok約35万人
    SNS上で継続的に見られるショートアニメとして成立
  • IP展開
    LINEスタンプ、グッズ、DVD、書籍、楽曲配信
    動画の外でもキャラクターが使われる存在になった
  • 映像展開
    TVドラマ化
    キャラクターと関係性が別形式でも成立した
  • 企業コラボ
    ユニバーサルホーム、カウネット、NHK、ドコモ、ミツカンなど
    異なる業種のメッセージをモモウメ文脈に翻訳できた
  • 広告賞
    ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS受賞
    広告・クリエイティブ文脈でも評価された
  • 文化的評価
    SNS業界・クリエイター層・文化人にもファンができた

単なる広告や企業キャラを超えた支持を得たモモウメは、見るだけのアニメから、使う・聴く・持つ・読む・演じられるIPへ広がりました。これは、企業発ショートアニメとして非常に重要な成果です。

モモウメの企業コラボ

モモウメの成果を語るうえで、企業コラボは欠かせません。これまで、さまざまな企業・番組・キャンペーンとのコラボにも展開しました。重要なのは、モモウメが企業の商品やサービスをそのまま説明していないことです。

モモウメは、企業メッセージをいったん人間の感情に戻します。オフィス用品なら職場での使い方のズレ、ポイント還元なら日常の中で得したい気持ちなど。感情に翻訳してから、モモちゃんとウメさんの会話にしているため、広告なのに視聴され、企業メッセージなのに押しつけがましくならないのです。

【モモウメのコラボ実績】

  • ユニバーサルホーム
    地熱床暖房/在宅勤務あるある
    住宅設備を在宅勤務の体感や職場あるあるに変換
  • カウネット
    オフィス用品の間違った使い方
    オフィス用品を職場のズレや不器用さの小道具に変換
  • NHK
    NHKドラマの番宣/今ハマってる番組
    番組紹介を、誰かにおすすめしたくなる会話に変換
  • ドコモ
    ポイント還元キャンペーン
    キャンペーン情報を、生活者の得したい感情に変換
  • ミツカン
    混ぜない納豆
    食べ方のこだわりや違和感を会話劇に変換

ここで見えてくるのは、モモウメの「感情翻訳IP」としての強さです。企業メッセージを広告のまま届けるのではなく、人間の感情、日常の違和感、会話劇、笑いと癒しに翻訳できるIPだったからこそ、異なる領域の企業や番組とも無理なくコラボできました。

モモウメを今の時代にどう捉えるべきか

モモウメのとらえ方として注目すべきは、AI時代におけるリアリティの価値です。生成AIや広告運用の自動化が進むほど、検証用の広告素材、数字を取るためのクリエイティブ、量産型の説明コンテンツは作りやすくなっていきます。これは企業にとって大きなチャンスです。一方で、誰もが一定品質のコンテンツを作れるようになるほど、単に「きれい」「わかりやすい」「それっぽい」だけでは差別化しにくくなります。

競合と違いを生むには、その会社にしかないリアリティが必要です。社長の考え方、社員の人柄、現場で起きている小さな違和感、顧客との関係性、仕事の失敗談、商品が生まれた背景、言葉にしにくい空気感。こうしたものは、テンプレートだけでは作れません。

モモウメは、まさにこのリアリティをキャラクターにのせた作品でした。職場で言えない本音、会社の中で飲み込まれる感情、説明できないモヤモヤ、正しさに押しつぶされる弱さ、それでも人間を嫌いになりきれない感覚などを、モモちゃんとウメさんというキャラクターの会話、笑い、音楽に変換したのです。

そのため、モモウメは今の時代において、単なる過去の人気ショートアニメではありません。企業がどうすればSNS上で人間味を持てるのか、企業発コンテンツがどうすれば広告臭くならずに見られるのか、キャラクターがどうすれば企業の人格を背負えるのかを考える糧になります。AI時代にどうすれば均質化しないリアリティを出せるのか、その問いに対する重要な先行事例です。

モモウメとは何だったのか?

モモウメとは、ただの職場あるあるアニメではありません。新人OLとベテランOLの掛け合いを通じて、働く人の本音を笑いに変えた人気ショートアニメであり、同時に、企業発コンテンツがキャラクターIPとして育つ可能性を示した作品です。

もっと言えば、モモウメは比較社会からの救済でもありました。誰が優秀か、正しいか、空気を読めるか、勝っているか。そのように人を測る世界の中で、モモウメは人間をジャッジしません。不完全なままで、うまく言えなくても空回りしてもいい。昔の自分が出てしまったり、普通にしんどかったりしてもいい。そういった空気があるため、視聴者は安心できます。

いわば「人間肯定型コメディ」で、世界に対する諦めと希望が同時にあり、人間関係の面倒くささを知っていても人間を嫌いになりません。モモウメは、「仕事だから仕方がない」という同調圧力の中で、普通の人間でありたいと願う人たちの強さと弱さを、笑いとオリジナル音楽で肯定してきました。弱さを愛嬌に変え、失敗を人格否定にせず、世界を嫌いにならずに笑うための人間肯定型コメディです。

モモウメについてのFAQ

モモウメとは何ですか?

モモウメとは、新人OLモモちゃんとベテランOLウメさんの掛け合いを通じて、働く人が職場で言えない本音やモヤモヤを笑いに変えてきた人気ショートアニメです。2018年に「薬剤師 モモちゃんとウメさん」として始まり、2019年からオフィス編へ展開しました。

モモウメは現在どうなっていますか?

現在のモモウメは、ピーク時のように新作を連続投下して急拡大するフェーズを過ぎ、企業発キャラクターIP、女性向けリアリティショートアニメ、SNS時代のブランドコミュニケーションを考えるうえで参照される代表的な事例として位置づけられます。最新の公式SNS・配信状況は公開前に確認してください。

モモウメはいつ始まりましたか?

モモウメは2018年に「薬剤師 モモちゃんとウメさん」としてスタートしました。その後、2019年から一般企業を舞台にしたオフィス編へ展開しています。

モモウメの薬剤師編とは何ですか?

薬剤師編は、モモウメの原点となるシリーズです。新人薬剤師モモちゃんと先輩ウメさんの会話を通じて、仕事の失敗、先輩との距離感、言葉にできない焦りなどを描いていました。

モモウメのオフィス編とは何ですか?

オフィス編は、2019年から展開された一般企業を舞台にしたシリーズです。新人OLモモちゃんとベテランOLウメさんの掛け合いを通じて、職場の人間関係、マウント、責任のなすりつけ、正論による圧力など、より普遍的な職場の感情を描いています。

モモちゃんとウメさんはどんなキャラクターですか?

モモちゃんは、普通の人間でありたいと願う新人OLです。笑いと音楽のセンスで職場の理不尽を乗り切ろうとしますが、よく空回りします。ウメさんは、同調圧力や比較社会をまとっていた過去を持つベテランOLです。今はそれを脱ぎ捨て、モモちゃんを肯定し包み込む存在となっています。

モモウメはなぜ人気だったのですか?

モモウメが人気だった理由は、職場で言えない本音やモヤモヤを、誰かを傷つけにくい笑いに変えたことです。働く人が感じる同調圧力、弱さ、ダサさ、空回りを否定せず、愛嬌ある会話劇と音楽で肯定した点が、多くの共感を生みました。

モモウメで人気のエピソードは何ですか?

代表的なエピソード・企画として、「マウンティングマウンテン」「スウィーツ自己診断」「ナスリーつけリー」「片思いの彼にタピオカをかけられた」などがあります。特に「ナスリーつけリー」は1000万再生を突破した象徴的なオリジナルソングです。

モモウメはTVドラマ化されていますか?

はい。モモウメは日本テレビ系でTVドラマ化され、モモちゃん役を伊藤沙莉さん、ウメさん役を江口のりこさんが演じました。作品はHuluでも展開されました。

モモウメの企業コラボには何がありますか?

代表的なものに、ユニバーサルホーム、カウネット、NHK、ドコモ、ミツカンなどがあります。ユニバーサルホームとのコラボでは、在宅勤務あるあるを活用して地熱床暖房の特長を自然に伝え、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS フィルム部門Bカテゴリーシルバーを受賞しています。

モモウメのようなアニメを企業が作るにはどうしたらいいですか?

モモウメのようなリアリティショートアニメを作るには、単にキャラクターを作るだけでは足りません。SNS市場の中にある小さな未開拓領域を見つけ、その領域の社会課題・個人の悩み・一次情報を取材し、笑いと癒しを提供できる主人公と関係性を設計する必要があります。

この記事をシェア

こちらもおすすめ

JOIN US採用について

あなたの人生にも必ずサビが来る!
今こそ、キャラクターを通して、なりたい自分になってみませんか?
SNS上で拡散されるコンテンツを一緒に作りましょう!

Get new release

新しいリリースが出たらメールでお知らせします。